• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

日本と東南アジアにおける「里山」利用の展開に関する比較史研究

研究課題

研究課題/領域番号 07306007
研究機関筑波大学

研究代表者

成田 雅美  筑波大学, 農林学系, 教授 (30164502)

研究分担者 佐藤 孝吉  東京農業大学, 農学部, 講師 (50246667)
竹田 晋也  京都大学, 農学部, 講師 (90212026)
安食 和宏  三重大学, 人文学部, 助教授 (00231910)
加藤 衛拡  筑波大学, 農林学系, 助教授 (70177476)
増田 美砂  筑波大学, 農林学系, 助教授 (70192747)
キーワード里山 / 焼畑 / 林野利用 / 保全と利用 / 日本 / 東南アジア / 比較研究
研究概要

わが国と東南アジア諸国の林野とくに「里山」においては、かつて類似の利用形態がみられ、そこでは伝統的な焼畑耕作などにより利用と保全が図られていた。しかしながら、里山は驚くほど対照的な様相を呈しているのが現状である。つまり、わが国における森林の温存・保全・利用と東南アジア諸国における破壊である。類似の原基的な利用形態を有していた「里山」利用が、現状に見られる大きな差異をもたらした構造的な要因は何か。近代化の過程で森林利用の高度化と保全システムを形成したわが国の社会経済的機構と、森林破壊に帰結した東南アジア諸国の社会経済的機構を、経済学的、社会学的、歴史学的に比較研究した。
昨年度までの研究をふまえ主に補充的な調査を行った。村と森林組合の関係が注目される和歌山県龍神村、木炭生産とくに備長炭生産の盛んであった和歌山県田辺市、また備長炭の生産技術が移転したとされる宮城県において、それぞれ里山における林野利用の変容過程の調査を実施した。インドネシア、タイ、フィリッピンにおける里山利用の変化と現状について資料調査を実施した。
本年度は研究の最終年度であるため、研究報告の作成に向けて研究分担者相互の間で議論を深めた。わが国と東南アジア諸国の間にみられる現状の格差は、土地所有の近代化、里山の農業的利用・エネルギー源としての利用、近代的木材産業と木材市場の形成などの歴史的発展段階に規定された構造的なものであることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 加藤衛拡(分担執筆): "「林政八書」と琉球王国の森林保全" 山林. 1361号. 28-33 (1997)

  • [文献書誌] 加藤衛拡: "日本農書全集第57巻林業2" 農山漁村文化協会, 261 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi