研究課題/領域番号 |
07306009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
水産化学
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研究機関 | 東京水産大学 |
研究代表者 |
渡邉 武 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60017051)
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研究分担者 |
佐藤 秀一 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (80154053)
越塩 俊介 鹿児島大学, 水産学部, 助教授 (60186666)
竹内 俊郎 東京水産大学, 水産学部, 教授 (70092591)
古市 政幸 九州大学, 農学部, 教授 (00038225)
手島 新一 鹿児島大学, 水産学部, 教授 (70041704)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | ブリ / ヒラメ / マダイ / シマアジ / ビタミンC / ドコサヘキサエン酸 / ドライペレット / 仔稚魚用微粒子飼料 |
研究概要 |
先にブリの親魚用飼料として新型のドライペレット(SDP)が有効であることを明らかにしたので、平成8年度はマダイなどで卵質改善に効果のあることが報告されているアスタキサンチン(Astx)の添加効果について試験した。Astxを0,20,30および40ppm添加したSDPを作製し、3歳のブリ親魚を産卵前約5ヵ月間飼育した。その結果、産卵量および卵質はAstxの添加量に比例して向上し、30ppmで最大に達したが、40ppmでは明らかに低下することがわかった。このように良質卵の獲得にAstxが有効であることが明らかになった。仔稚魚の栄養要求に関する研究では、ビタミンC(VC)、チアミンおよびドコサヘキサエン酸(DHA)について検討した。ヒラメ仔魚ではVCの要求量はn-3高度不飽和酸(n-3HUFA)と密接な関連があり、飼料中にn-3HUFAが2%含有される場合、VCの必要量は10mg/100g飼料であることがわかった。クルマエビ稚エビのチアミン要求量は14mg/100g飼料前後であることがわかった。また、肝膵臓のチアミンピロリン酸(TPP)含量の低下は増重の低下に比べ早い時期に出現することから、肝膵臓TPP含量が甲殻類のチアミン欠乏状態を知る指標として、増重より鋭敏であることがわかった。生物餌料としてアルテミアを摂餌する成長段階におけるマダイ、ブリ、シマアジのDHA要求量はアルテミア中に乾物でそれぞれ0.95-1.62%,1.39-2.63,1.6-2.2%であることが明らかにされた。一方、エイコサペンタエン酸はEFAとして、特に仔稚魚の活力に対する効果がDHAよりも劣ることがわかった。しかし、ある濃度のDHAが共存する場合には比較的高濃度のEPAはDHAに対する補足効果のあることがわかった。
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