研究課題/領域番号 |
07306011
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応募区分 | 総合 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 学 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70012028)
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研究分担者 |
福士 正博 東京経済大学, 経済学部, 助教授 (70143401)
田嶋 俊雄 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (10171696)
清水 洋二 拓殖大学, 経済学部, 教授 (40114508)
大鎌 邦雄 農林水産省, 農業総合研究所海外部, 室長
津谷 好人 宇都宮大学, 農学部, 教授 (20107014)
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キーワード | 農法 / 有機農業 / 水利 / 営農指導 / 苗代技術 / 施肥技術 / 馬耕体系 |
研究概要 |
研究2年目に入った本年度は、昨年同様、ほぼ月1回研究会を開催し、問題意識の共有化を図った。 国内調査については、昨年に引き続き、秋田県・奈良県の在地史料の調査、および岡山県の水利関係資料の調査を継続して行なった。水利関係の調査では、今年度さらに富山県礪波市(竹部家文書)や高知県・大分県の県立図書館等においても資料調査を行い、岡山との比較研究に努めた。 また、外国研究においては、バングラデシュやロシア・朝鮮などの研究分担者を増やし、比較史的研究に不可欠な研究対象地域の補充を図った。昨年度は諸外国の農法関連文献・史料の収集が不十分であったため、今年度はそれぞれの調査対象国の文献・史料調査および研究をさらに深めた。 今年度調査の一つの特徴として、資料調査と並行して聞き取り調査に力を入れたことがあげられる。有機農業の実施農家からの聞き取りについては、山形県での調査を継続したほか、山梨県や福岡県に対象を広げ、さらに熊本県において果樹農法や馬耕体系に関する調査を行なった。昨年度から戦前の行政文書調査を行なっている秋田県においても、同時に聞き取り調査を行い、西目町を事例として、昭和20年代の農協の営農指導事業の展開過程を、稲の新品種、苗代技術、施肥技術等の普及過程に即して実証的に検討し、戦前期農会の活動との比較を通じて、戦後における稲作反収上昇の性格の解明に努めた。 以上、個々のテーマについてはかなり立ち入った成果が得られつつあり、来る平成9年度はその成果の取りまとめ(報告書の作成)に努力したい。
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