研究分担者 |
林 孝洋 京都大学, 大学院・農学研究科, 講師 (40173009)
近藤 直 岡山大学, 農学部, 助教授 (20183353)
酒井 憲司 東京農工大学, 農学部, 助教授 (40192083)
村瀬 治比古 大阪府立大学, 農学部, 教授 (20137243)
澁澤 栄 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (50149465)
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研究概要 |
本研究は,ファイトテクノロジー研究を生物生産場面へ応用するための基礎として実施した。そのため,植物状態の認識,そのモデリング,農作業の自動化・ロボット化,ほ場管理技術の展開という一連の研究展開を藤一的に管理する必要があった。そこで,「生体情報解析グループ」,「生物モデリンググループ」,「耕地栽培システム解析グループ」,及び「自立性産システムグループ」という4つのプロジェクト研究グループを結成し,全般的目標と具体的課題を連携させながら研究展開できるようにした。具体的な研究成果は次の通りである。 1)生体情報解析グループ:静磁場及び音波に対する植物応答特性の計測と同定に成功し,また温度環境変化に対する植物応答の画像計測,及び有限要素・遺伝的アルゴリズムを利用した植物組織内の熱的環境最適化アルゴリズムの構築にそれぞれ成功した。 2)生物モデリンググループ:Lシステムを利用した花序発達・開花のモデル,相互相関関数を利用した根診断モデル,生態力学系のカオス制御モデル,根系の成長場モデル,などを構築した。 3)耕地栽培システム解析グループ:オ-ガニツクマルチを利用した不耕起栽培システム,土壌肥沃性の可視化と診断手法の開発,ほ場の土壌パラメータ時空間変動の計測,水稲の葉色測定法の開発などの諸課題を達成した。 4)自律生産システムグループ:キクの挿し木ロボットの製作,接ぎ木苗生産システムにおける活着過程の改善,画像処理による果実の認識などに関する諸成果を得た。 以上の成果に基づいて,生体システムを利用した植物生産工学に関連するファイトテクノロジーの研究法論上の整理を行い,また精密ほ場管理(Prcision Farming)の学問的特徴を解明した。最終年度末には,研究成果をとりまとめ,報告書を出版した。
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