研究分担者 |
安居院 宣昭 国立予防衛生研究所, 昆虫医科学部, 部長 (30109962)
嶋田 透 東京大学, 農学部, 助教授 (20202111)
黄色 俊一 東京農工大学, 農学部, 教授 (80015081)
土井良 宏 九州大学, 農学部, 教授 (30038210)
山下 興亜 名古屋大学, 農学部, 教授 (50023411)
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研究概要 |
1.キイロショウジョウバエの性決定・性発現遺伝子Sxl,tra,dsxの相同遺伝子の,カイコ,コガタアカイエカ,イエバエからの検出を試みたところ,コガタアカイエカ,及びイエバエからはSxlに相同な遺伝子の候補クローンが得られたが,カイコからはSxl,traに相同な遺伝子は得られなかった。 2.RAPD(Random Amplified Polymorphic DNA)法により,カイコのゲノムの物理的地図の作成を試みた結果,性染色体上のRAPDが数個得られた。これらをもとにZ染色体の構造を解析するため,Z染色体上のRAPDの塩基配列の解析や,形質遺伝子の連関地図との統合へ向けた解析を開始した。 3.イエバエのビテロジェニン及びビテロジェニンレセプターや,カイコの卵特異的タンパク質,貯蔵タンパク質及び雄成虫の触角・複眼に局在するペプチドなど,雌雄で発現パターンの異なるタンパク質等の遺伝子の構造を解析するとともに,内分泌因子による発現の調節や,環境条件に応じた発現パターンの相違などを調査したところ,いくつかの知見が得られた。 4.カイコの性決定機構の解析のため,雌雄モザイク系統や転座系統を作成するとともに3倍体,4倍体,5倍体などの倍数体をも作成し,それぞれにおける性徴の発現などの調査を行った。 5.ヤママユガとサクサンの種間雑種を作成してF1の妊性を調査した結果,特定の交配で雌が不妊となることが判明し,その原因をある程度解明した。
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