研究課題/領域番号 |
07306020
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松本 英明 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (80026418)
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研究分担者 |
小西 茂毅 静岡大学, 農学部, 教授 (70026417)
茅野 充男 東京大学, 農学部, 教授 (10007677)
我妻 忠雄 山形大学, 農学部, 教授 (70007079)
森 敏 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (90011915)
但野 利秋 北海道大学, 農学部, 教授 (40001440)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | イオンストレス / 応答反応 / 耐性獲得 / アルミニウム / リン酸欠乏 / 鉄欠乏 / 重金属 / 根圏 |
研究概要 |
アルミニウム(A1)ストレスに関し、コムギ根の伸長阻害の原因として、細胞分裂よりも細胞伸長の阻害が先に起こること、伸長阻害は表層より2〜3層内側の伸長域の細胞で見られ、細胞の型の変形を伴い、かつリグニンの集積を伴っていることを明らかにした。一方、チヤではA1施与によりマンガン過剰害の出現が抑制されることが分かった。黒ボク土のA1障害を土壌のコロイド化学的観点から検討し、アロフェン質黒ボク土ではA1^<3+>の過剰障害は発生しないが、非アロフェン質黒ボク土では著しいA1^<3+>の過剰障害が発生した。A1耐性機構を有機酸分泌の面から検討し、クエン酸>リンゴ酸>コハク酸の順でA1の無毒化が起こった。 難溶性リン酸の利用に関し、ニンジン低リン酸耐性株を用いクエン酸分泌に関して研究し、クエン酸合成酵素の活性が野生株に対して高いこと、一方、クエン酸の消費に関与するNADP‐ICDHの活性は逆に低いことを明らかにした。これらの意味を遺伝子レベルで明らかにするため、クエン酸合成酵素のcDNAの作製を試み、その発現機構についての研究準備を行った。ルービン根はリン酸欠乏状態で大量の酸性フォスファターゼを分泌する。そのタンパクおよびcDNAについて解析を行った結果、72KDaのンパクでそのcDNAは2207bpよりなることが明らかになった。また抗体を用い、酸性フォスファターゼの主根および側根における分布を明らかにした。 鉄欠乏により、キウリはリボフラビンを分泌すると同時に鉄還元活性が上昇した。鉄欠乏によりリボフラビンを分泌する植物と、しない植物を比較した結果、分泌する植物はいずれも鉄還元酵素活性が高いことが認められた。リボフラビン自体は鉄還元活性を持たないが、その共存が鉄還元反応を促進することを明らかにした。
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