研究課題/領域番号 |
07307010
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹下 彰 九州大学, 医学部, 教授 (30038814)
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研究分担者 |
下川 宏明 九州大学, 医学部, 助教授 (00235681)
中島 幹夫 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (80159061)
伊藤 猛雄 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (70159888)
鈴木 光 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (80037548)
菅野 盛夫 北海道大学, 医学部, 教授 (00109422)
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キーワード | 血管内皮 / 内皮由来過分極因子 / 内皮依存性弛緩反応 / 血管平滑筋 / Kチャネル |
研究概要 |
平成7年度は、当初目標とした分担課題について下記のような知見が得られた。 1.内皮依存性弛緩反応におけるEDHFの関与は血管サイズが小さい微小血管ほど大になることを、ラットの腸間膜動脈に続いて、ブタ冠動脈、ウサギ冠動脈、ヒト胃大網動脈でも認めた。 2.酸化LDLの主成分であるリゾリン脂質は、NOによる弛緩以上にEDHFによる弛緩を強く抑制することを認めた。 3.糖尿病ラットの腸間膜動脈では、EDHFの産生・放出が低下していることを認めた。 4.モルモットおよびウサギ冠動脈において、アセチルコリンによる過分極反応は速い成分と遅い成分の2成分から成ることを認め、インドメタシンはモルモットでは遅い成分のみを抑制したのに対し、ウサギでは2成分とも抑制した。すなわち、過分極反応には異なる機序が関与している可能性がある。 5.ヒト前腕において、魚油の主成分であるエイコサペンタエン酸の長期投与(対象:虚血性心疾患患者)やエストロゲンの急性投与(対象:閉径後の女性)が、NOによる血管拡張反応だけでなく、EDHFによる血管拡張反応も改善させることを認めた。
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