研究課題/領域番号 |
07307019
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
前田 勝正 九州大学, 歯学部, 教授 (00117243)
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研究分担者 |
西川 博文 明海大学, 歯学部, 教授 (90049388)
小澤 寿子 鶴見大学, 歯学部, 講師 (10139610)
須田 英明 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (00114760)
島内 英俊 大阪大学, 歯学部, 講師 (70187425)
吉田 治志 長崎大学, 歯学部, 講師 (40166963)
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キーワード | 難治症例 / 歯内療法 / 炎症性サイトカイン / 病原性細菌 / ペプチド含有神経 / 水酸化カルシウム / メトロニダゾール / シアノアクレート系セメント |
研究概要 |
本年度の計画に従って以下の結果を得ている。 1)難治症例の臨床的分類と診断:被検歯の歯根及び歯周組織の観察が行える専用の内視鏡プローベを開発し臨床応用を行いながら改良中である。又難治症例の根尖部の組織学的解析や根管治療の困難性の解析を行なうとともに予後経過の検討を行なっている。これらの臨床的検索を積み上げることにより臨床的分類を確立する方針である。 2)難治症例の原因究明:難治症例において原因である細菌の菌種での解析では、α-Streptococcus,Fusobacterium nucleatum,Porphyromonas属が重要な役割を演じていることが推測された。更に、ラットを用いた動物実験の解析ではPorphyromonas asacchrolyticusに強い病原性が認められる事が明かとなった。更に、動物実験での組織学的検討の結果ペプチド含有神経の著明な増加が観察され発症に重要な関与をしている事も明らかとなった。難治症例の解析では、免疫系の反応を惹起するIL-1αやIL-1βなどのサイトカインが検出され、組織破壊に関与していることが推測された。 3)難治症例への治療法の検討:難治症例への治療薬剤の解析を行ない、水酸化カルシウム製剤及びメトロニダゾールを主剤とする混合抗菌剤が有効であることが明らかとなった。更に、穿孔部の閉鎖を行なうにはシアノアクリレート系セメント及びαTCPが水酸化カルシウム系セメントやグラスアイオノーマセメントより優れている事が判明した。 以上、1)、2)、3)について計画にそって結果を積み上げている。
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