研究課題/領域番号 |
07307030
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
中村 健一 昭和大学, 医学部, 教授 (90050400)
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研究分担者 |
新野 直明 昭和大学, 医学部, 講師 (40201686)
中村 好一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (50217915)
菊地 正悟 順天堂大学, 医学部, 講師 (40224901)
稲葉 裕 順天堂大学, 医学部, 教授 (30010094)
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キーワード | 健康情報の収集 / 健康情報の利用 / 倫理 / 被調査者の意識 / プライバシー保護 |
研究概要 |
各研究者がこれまでに行ってきた研究についての情報を交換しつつ今後の研究計画を検討した結果、本年度はまず健康情報を提供する側の意識調査をいくつかの性格の異なる集団で行うこととした。そのための共通調査票を作成し、各研究分担者が関係している5つの集団(A:都内O女子大学、B:都内S大医学生、C:K企業従業員〜ほとんどが神奈川、栃木、福岡の各県に居住、D:山梨県Y村住民、E:都内某人間ドック受診者)について調査を依頼した。調査方法は学生は講義終了後に口頭で依頼して調査票(無記名)を配布し、その場で記入させてただちに回収、その他の集団は依頼文と共に配布して自宅で記入後健康診断時に回収した。 有効回答数はA:314、B:192、C:796、D:1017、E:1010であった。主な成績は次の通りである。 (1)本籍地、出生地、結婚歴などを答えることに対する心理的抵抗は10%以下で比較的小さかった。(2)職業歴、家族の健康状態、女性の月経歴・妊娠分娩歴などは心理的抵抗がやや高かった。(3)罹患したと仮定した場合、病名を告げにくいものとして、エイズ(HIV陽性を含む)、性病、精神疾患の3つが群を抜いて高かった。(4)健診時に採取した血液の目的外使用について、無断利用可とする者の割合はA11%、B17%、C16%、D24%、E20%で、「説明されていれば可」とするものを含めると70〜80%が肯定的であり、絶対不可とする者の割合はA2%、B3%、C4%、D10%、E5%であった。女より男、若年者より高年者に肯定的意見が多かった。 また、医療情報の電算処理が普及したことによるプライバシー保護の問題について、病院内における情報管理規定の検討を行った。
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