研究分担者 |
宮下 元 昭和大学, 歯学部, 教授 (60014122)
前田 勝正 九州大学, 歯学部, 教授 (00117243)
三木 靖夫 大阪大学, 歯学部, 助教授 (80165993)
加藤 熙 北海道大学, 歯学部, 教授 (60001020)
石川 烈 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10014151)
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研究概要 |
GTR法の問題点のうち次の重要な3点にしぼって解明し,臨床応用可能な治療法を見いだすことにある.1)根表面への歯根膜由来細胞の伸展をより増大させる.2)GTR法によって獲得する新生骨量の増大.3)保護膜の非吸収性膜より,吸収性膜への転換. 本年度の研究実績の概要 1)ビ-グル犬を用い人工的ClassII根分岐部病変を作製,bFGF投与部位で,新生骨組織量,新生骨量,新生セメント質量,新生結合組織性付着量はコントロール部に比較して明らかに大であった.(三木) 2)BMPを生体内吸収性のコラーゲン膜に応用し,GTR法を行う. すなわち,ネコの犬歯に水平的骨欠損を作製,この部に先の膜を用いた結果,新生セメント質が形成され新生骨と根面が一部癒着していた.(加藤)3)歯周炎患者II級根分岐部にGTR用ゴアメンブラン【○!R】を応用した結果,骨の再生を伴った治癒が得られた.(中村) 4)歯周炎局所における歯肉線維芽細胞(GF)の細胞的性状を検索した結果,ALP陽性GFの標識率がALP陰性GFより低く,ALP陽性GFの増殖能はALP陰性GFより低いことが証明された.(前田) 5)GTRに用いる吸収性膜の開発で乳酸・グリコール酸共重合体膜を成犬,垂直性骨欠損部に応用,非吸収性膜と同等の治癒を得た.(山田) 6)象牙質面と再生歯周組織との界面にはOPN,BSPを始めとする非コラーゲン性骨蛋白が関与し,硬組織形成に関しても多彩な機能を有している.(東) 7)抜歯直後の歯根膜組織をHAPやコラーゲンゲルと共に骨内及び皮下移植を行っている.(阿部) 8)活性型ビタミンD_3レセプターは硬組織形成過程において重要な働きを有しており,このレセプターは歯根膜芽細胞に観察され,この細胞自身が産生する因子によって誘導される.(西村) 9)BCP, HAP及びTCPのセラミツクスを担体としrh BMP-2をラット背部皮下へ移植した結果BCPがrh BMP-2の担体として有効であることが示唆された.(石川)
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