研究課題/領域番号 |
07308006
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
水内 俊雄 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (60181880)
|
研究分担者 |
吉原 直樹 東北大学, 文学部, 教授 (04610095)
高木 彰彦 茨城大学, 人文学部, 教授 (90197054)
山野 正彦 大阪市立大学, 文学部, 教授 (20094493)
野澤 秀樹 九州大学, 文学部, 教授 (00036998)
竹内 啓一 駒沢大学, 文学部, 教授 (00017617)
|
キーワード | 地理思想 / 空間論 / 景観論 / 文化-社会地理学 / ジェンダー地理学 / ゲオポリティクス / 場所 / 社会理論 |
研究概要 |
本年度は、全体研究会を1回、サブ研究会を3回開催した。その成果として第3号を予定通り刊行した。まず、サブ研究集会では、フェミニズム地理学、ジェンダー地理学の近年の動向の整理を行ない、日本の地理学界でジェンダーを扱う研究分野をいかに大きくしてゆくかについて、神谷、大城を中心に理解を深めた。アウトプットとして、代表的なジェンダー、フェミニズム地理学の論文を欧米諸文献より選択し、翻訳及び解題を付することによって、当該研究テーマの日本での理解的、実践的導入への手がかりを与えた。この成果は『空間・社会・地理思想』第3号で「ジェンダー地理学特集」として6本の翻訳として印刷に付された。一方、地理思想、文化-社会地理学の最近の動向を実践的に裏付ける試みとして、荒山、大城、丹羽、中島、遠城を中心として『空間から場所へ-地理学的想像力の探求-』(古今書院)と題して、行楽、観光、沖縄、朝鮮半島、社会運動等をテーマにして明らかにされた。また既に述べた雑誌は、3号として本年度刊行したが、ジェンダー地理学特集のほかに、近年の地理学理論を先導しているグリゴリーやソジャの空間論の根源をめぐって、特に大きな影響を与えてきたフ-コ-の空間論が、どのように地理学に享受されたかを明らかする研究も掲載された。地理思想の研究分野については、山野が従来から進めてきたドイツ景観論の系譜について『ドイツ景観論の生成』(古今書院)が著され、地理思想分野の研究蓄積が深められた。
|