研究分担者 |
渡辺 文夫 上智大学, 文学部, 教授 (50083415)
石井 恵理子 国立国語研究所, 日本語教育センター, 日本語教育指導普及部・日本語教育推進企画研究官 (90212810)
柳澤 好昭 国立国語研究所, 日本語教育センター・日本語教育研修室, 室長 (80249911)
尾崎 明人 名古屋大学, 留学生センター, 教授 (60119659)
縫部 義憲 広島大学, 教育学部, 教授 (20131691)
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研究概要 |
日本国内に在住する外国籍の住民と,彼らを受容する日本人地域社会の,関係形式と発展のもようを調査し,形成されるネットワークが日本語学習を支援するありさまを検証する目的で以下のことを行った。 1.北海道における地域ネットワークの役割について,北海道日本語教育ネットワークの成立の過程から現在の活動状況,北海道周辺地域の日本語教育状況(特に地域による事情の違いからくる状況と問題点),北海道における「北海道日本語教育ネットワーク」の役割の3本の柱を立て,調査資料をもとに分析した。 2.研究協力者とネットワーク体制を作り,初年度に行った山形等各地での日本語学習支援のネットワーク組織へのインタビュー結果から得られた結果に基づき質問紙を作成,全国の600あまりの日本語教育を実践している機関・団体に,日本語学習者のための地域ネットワーク作りに関する調査を実施,分析した。 3.2年間,浜松の日系ブラジル人に対してブラジルでの生活や日本に入国してからの状況についての調査や資料収集を行ったが,これの補足調査を実施,分析した。 4.東海地域の日本語教室のネットワークの実情を調べるために行ったアンケート調査の結果を分析した。 5.大阪の中国帰国生徒のサポートネットワークの形成の事例から,言語習得そのものではなく学習者が地域社会で人々との接触を通じて学んでいくための「環境」を問題に捉え,現状の公的支援体制の問題の指摘や,多文化教育の視点から行った意識変容の取組などについて報告した。 6.留学生と日本人とのネットワーク形成についての事例を収集し,分析した。 以上の調査研究の結果をとりまとめ,報告書を作成した。
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