研究課題/領域番号 |
07308027
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
原尾 政輝 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (00006272)
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研究分担者 |
岩沼 宏治 山梨大学, 工学部, 助教授 (30176557)
井上 克巳 豊橋技術科学大学, 情報工学系, 助教授 (10252321)
阿曽 弘具 豊橋技術科学大学, 情報工学系, 教授 (10005522)
米崎 直樹 東京工業大学, 情報理工学研究科, 教授 (00126286)
萩谷 昌巳 東京大学, 大学院・理学研究系, 教授 (30156252)
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キーワード | 人工知能 / 高次推論原理 / 学習 / 計算言語論 / 定理証明 / 並列分散処理 / 知能プログラミング / 認識システム |
研究概要 |
平成7年度は、研究計画に沿って各分担者の研究を遂行し、研究経過報告、研究成果報告および討論のための研究集会を2回行なった。開催要領は次の通りである。 第1回研究集会:山梨大学工学部、9月22日-23日;参加人数15名;発表論文数8件 第2回研究集会:九州工業大学情報工学部、3月17日-19日;参加人数17名;発表論文数10件 両研究会とも、分担研究者ほぼ全員の参加があり、高次推論原理と計算言語論に関する活発な討論と研究交流が行なわれた。本年度の研究成果の概要は次の通りである。 (1)高次推論原理:従来の導出原理に仮説推論、類推、抽象化といった機能を導入した推論原理、不完全な情報から推論するための推論原理、および帰納的推論や学習を融合した推論原理、といった新しい推論原理の定式化を行ない、それを効率的に実現するための研究結果 (2)高次定理証明器:高性能の一般定理証明器を開発するための証明過程における解釈順序、関連性試験、学習とい言った手法を用いたいろいろなヒューリスティック考案やそれらを導入した定理証明器の設計、非単調な推論を実現するためのモデル生成法、発見的プログラムの開発、および計算機環境などに関する研究結果 (3)新しい計算言語論:簡潔で曖昧さがなく記述が可能な様装論理に基づいたシステム仕様記述言語の設計とその処理系開発のためのタブロ-法に基づく証明法、ラムダ計算と構成的型理論などの手法を用いた証明論や論理型言語の性質、およびラムダ計算を用いた知能処理言語の設計開発および自動証明、などに関する研究結果 (4)その他:知識ベースから共通の知識を抽象化して概念を学習する帰納推論や知識ベースから論理的構造を抽出して論理式に変換する数学的知識の獲得、および帰納的プログラミング、形式的数学のための計算機環境といった高次推論を応用した研究結果 研究集会では、試作システムのデモンストレーションなども行なわれ、またかなり高性能な一般定理証明器が開発されたと言う報告もなされている。これらの研究成果の一部は学会や研究会において発表されている。このように、現在の人工知能理論における理論的な成果のみならず実用的にも有用な研究が行なわれている状況であり、現時点では研究計画に沿った研究が遂行中である。
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