研究課題/領域番号 |
07308037
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中澤 正治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00010976)
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研究分担者 |
岡 芳明 東京大学, 工学部, 教授 (40011225)
関村 直人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10183055)
上坂 充 東京大学, 工学部, 助教授 (30232739)
田中 知 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10114547)
井口 哲夫 名古屋大学, 工学部, 教授 (60134483)
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キーワード | 光技術 / 原子炉 / 照射実験 / 共鳴イオン化分光 / 照射誘起発光 / 極短パルス光 / 放射線劣化 / 高速中性子科学 |
研究概要 |
レーザー共鳴イオン化分光法による極微量核変換物質の高感度定量に関しては、実施したXeガス検出を媒介とする基本システムの整備と性能評価をもとに、固体試料蒸気化のためのレーザーアブレーション光学系の整備を行い、原子力施設構造材に豊富に含まれるFe,Cu,Pb等の元素を対象に、レーザーアブレーションと共鳴イオン化を同時に行うレーザー共鳴アブレーションに基づく検出法について、基本特性(検出効率、選択性等)を明らかにした。この結果、システムの最適調整によって、従来の放射化測定を凌ぐ感度が得られることを示した。さらに、実際に中性子照射された試料における核変換生成物や同位体比変化の定量精度評価とシステム実用化のための技術課題の検討を進めた。 レーザー誘起蛍光においては照射試料について2mmの分解能で測定が可能であることが明らかとなり、中性子照射下のオンラインレーザー誘起蛍光測定による結果が得られた。 極短パルスレーザーを用いた照射誘起現象の高時間分解検出法の検討においては、ダイナミックCT自動測定システムを製作し、短パルス電子ビームによって誘起される水中のチェレンコフ光とプラスチックシンチレータ中の高速発光現象をサブナノ秒の時間分解能で3次元動画像化を行うことができた。 光学素子を用いた原子炉照射実験の適用性評価の研究においては、従来のBCC金属材料に加え、HCP構造を持った材料の高速中性子照射による欠陥形成過程を陽電子消滅法によって明らかにし、カスケード損傷より形成される欠陥クラスターの大きさとその安定性評価した。またイオン照射試験との比較に基づいて、カスケード損傷により直接生成する欠陥クラスターと欠陥の拡散の影響を分離して評価するとともに、損傷導入速度の異なる照射試験での硬化の比較から欠陥クラスター形成メカニズムを明らかにした。
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