研究課題/領域番号 |
07308062
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
宮原 誠 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (00115122)
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研究分担者 |
堀田 裕弘 富山大学, 工学部, 講師 (80209303)
小谷 一孔 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (20225452)
橋本 秀雄 金沢大学, 工学部, 教授 (00251934)
日比野 靖 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10251969)
原島 博 東京大学, 工学部, 教授 (60011201)
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キーワード | マルチメディア / 高画質 / 高品位 / 感性情報 / 現実感 / 画像特徴抽出 / 画質評価 |
研究概要 |
1.超高品位マルチメディアコミュニケーションシステムの検討、高品位要因の評価 (1)超高品位マルチメディアコミュニケーションシステムの試作 ネットワークを介して高速ファイル転送機能を有する36bits/pel画像表示システムを試作した。内蔵する高速CPUによって画像の高速演算処理が可能で、比較評価実験やテストパターン生成を高速且つ柔軟に処理できる。 (2)画像品位に関する検討 上記36bits/pel画像表示システムを用いた評価実験により、高い階調性が高度な画像再現を有することが認められ、特に有名画家の絵画に見られるような2次元での表示でありながら奥行き感を知覚される高度な視知覚効果があることを明らかにした。36bits/pelシステムは写真、印刷品質に迫る高品位画像再現性を有しており、超高品位画像メディア再現に必須な要素となる。 (3)音響品位に関する検討 高品位音響再現に関係する評価語を評価実験と統計処理により洗い出した。その結果、深々さ、奥行き感などの音響雰囲気の再現性が重要であることを明らかにし、これが波面の再現性、位相、群遅延特性などの物理的要因に大きく関係することをつきとめた。 上記(2)及び(3)は超高品位マルチメディアコミュニケーションシステムに必須な要素たるものであり、今後これらを融合したシステムの構築に取り組んでいきたい。 (4)画質評価尺度の検討 画像符号化による画質劣化の状態を客観的に計量する尺度をa)モノクロ動画像、b)カラー静止画像について検討した。モノクロ動画像では「動きの自然さ、滑らかさ」に関する歪み要因によって、カラー静止画像では均等色空間での色差から色相、彩度、明度等の各要素の誤差の「画像輪郭構造の損傷」「空間的なつながり」に関する歪み要因によって各々主観評価値を90%を越す精度で近似できることを明らかにした。今後これらを統合してカラー動画像の画質評価尺度の実現を目指す。 2.メディア分析(同期)に関する研究(顔画像からの表情解析) 顔画像をフラクタル分析し、目・鼻・口等の顔部品を検出して表情を解析・識別する手法を開発した。フラクタル分析を用いたことで顔画像サイズや傾き、照明の影響を受けず、顔部品の位置を高精度に検出できた。また、フラクタル次元値によって各顔部品形状を解析し、笑い、あくび等の表情変化が比較的大きな表情を良好に識別出来た。
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