研究課題/領域番号 |
07308068
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鬼頭 誠 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (60027183)
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研究分担者 |
佐藤 隆一郎 大阪大学, 薬学部, 助教授 (50187259)
中野 明彦 東京大学, 理学部, 助教授 (90142140)
河野 憲二 奈良先端科学大学院, 遺伝子教育センター, 教授 (50142005)
池原 征夫 福岡大学, 医学部, 教授 (70037612)
菊地 正和 立命館大学, 理工学部, 教授 (10278492)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 小胞体 / クオリティコントロール / タンパク質分解 / シャペロン |
研究概要 |
小胞体におけるタンパク質のクオリティコントロールをつかさどる分子機構について研究班を組織し、以下の研究分担によって解析を行った。動物細胞の小胞体膜透過をモデルタンパク質を用いて解析し、シグナルペプチドの長さ・疎水度と透過効率との関係を明らかにした(多賀谷)。PDIのシャペロン機能を明らかにし、さらに関連タンパク質(PDIR)のクローン化を行いその構造を決定した(菊地)。変異型分泌タンパク質の小胞体内貯留にはシャペロン(calnexin, B ip)が、分解にはプロテアソームが関与していることを示した(池原)。組み換え型ER-60プロテアーゼの大量発現系を構築し、活性残基ならびに小胞体保留シグナルを同定した(鬼頭、裏出)。小胞体トリグリセリド輸送タンパク質(MTP)を発現する細胞株を樹立し細胞内局在性と存在形態を調べ、PDIとの相互作用を解析した(佐藤)。酵母小胞体のB iPの誘導がSsalpの減少によって誘導されることを見出し、この機構に関与するシスエレメントを同定した(河野)。コラーゲン特異的シャペロンHSP47とコラーゲンとの結合はシスゴルジで解離すること、HSP47アンチセンスRNAの発現によって、コラーゲンの発現と細胞内輸送が抑制されることを見出した(細川)。小胞体シャペロンGRP94の自己リン酸化活性を見出し、このリン酸化は核移行シグナルペプチドによって促進されること、カゼインキナーゼ2の関与があることを見出した(宮田)。タンパク質の小胞体局在化機構について酵母を用いて解析し、Sec12pの小胞体局在化シグナルを同定した。また動的逆送に関与する遺伝子産物を解析した(中野)。小胞体経路の分泌タンパク質のソーティングが酸性pH依存的に起こること、ならびに分泌小胞が膜融合する際、リゾリン脂質が特異的に生成することを見出した(福岡)。研究班会議を開催し班員間で討議を行うとともに、以上の研究成果を取りまとめ報告書を刊行した(鬼頭)。
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