研究課題/領域番号 |
07308073
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
木全 弘治 愛知医科大学, 分子医科学研究所, 教授 (10022641)
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研究分担者 |
関口 清俊 大阪母子保健総合医療センター研究所, 所長 (50187845)
大平 敦彦 愛知県心身障害者コロニー, 発達障害研究所, 部長 (20101074)
坂倉 照好 三重大学, 医学部, 教授 (80073120)
北川 泰雄 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 教授 (50101168)
永田 和宏 京都大学, 胸部疾患研究所, 教授 (50127114)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 細胞接着 / 抗-接着 / インテグリン / 細胞外マトリックス / 細胞基質相互作用 / プロテオグリカン / 接着シグナル / キナーゼ |
研究概要 |
木全は、コンドロイチン硫酸プロテオグリカンの抗-接着活性に非感受性の培養細胞を見出した。また抗接着活性部位であるコンドロイチン硫酸鎖のレセプター候補分子、annexine VIを欠損した培養細胞を見出し、抗-接着活性におけるannexinの関与を調べる実験系を確立した。永田は、HSP47のアンチセンスRNAの安定発現細胞株を得てコラーゲン合成量の低下と不溶化を観察し、シャペロンとしての機能を明らかにした。北川は、変異型ラミニン鎖遺伝子を動物培養細胞に発現させてその影響を解析した。坂倉は、テネイシン産性能を持つ乳癌細胞は、非産生細胞に比べて、形態は丸く、早く遊走し癌浸潤能が高いことを見出し、その抗-接着活性と癌転移との相関性を明らかにした。小原は、テネイシンの示すcrypticな細胞接着活性の発現にはRGD非依存性インテグリンの関与があることを見出して、抗-接着活性との相違を明らかにした。大平は、ラット脳に新規の膜結合型プロテオグリカン、ニューログリカンCをみつけ、細胞接着への影響から神経突起形成における役割を示唆した。岡山は、低転移肺癌細胞では高いシンデカン-2発現によりストレスファイバーの形成が、高転移株ではインテグリンのみによりラフリング膜形成が誘導される。この細胞接着の差と転移性との関係を示した。関口は、フィブロネクチンのインテグリン結合活性が、選択的スプライシングにより制御されていることを発見した。野田は、チロシンフォスファターゼ活性をもつ脳プロテオグリカンが中枢神経細胞には抗-接着活性を示すことを見いだした。この分子は、プレイオトロフィン受容体として機能する。祖父江は、ラミニンがIGF-I依存性の平滑筋細胞分化因子であることを明らかにし、その分化維持シグナル系としてチロシンリン酸化の関与を見い出した。稲垣は、リン酸化細胞骨格蛋白質特異抗体群の作成に成功して分裂細胞における中間径フィラメント構成蛋白質のリン酸化を解析し、細胞接着との関連を示唆した。月田は、カドヘリン結合蛋白質、βカテニンを核内に発現させると、インテグリン系が活性化されることを見出した。第2回目の班会議を名古屋で開催し、班員相互の交流と情報交換、及び研究の総括を行った。
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