研究課題/領域番号 |
07309001
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金子 邦彦 東京大学, 教養学部, 教授 (30177513)
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研究分担者 |
郡司 幸夫 神戸大学, 理学部, 助教授 (40192570)
田崎 秀一 財)基礎化学研究所, 副主任研究員 (10260150)
桂 勲 国立遺伝学研究所, 教授 (00107690)
宝谷 紘一 名古屋大学, 理学部, 教授 (80025444)
高木 由臣 奈良女子大学, 理学部, 教授 (90079682)
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キーワード | 多様性 / 再帰性 / 生命の起源 / 分化 / 老化 / 共進化 / 複製 / 突然変異 |
研究概要 |
生物学の多くの分野で要素が集団でネットワークを形成し、その間の相互作用を通じて要素間の 係の変化を総体としてとらえる必要性が感じられはじめている。こういった問題意識をふまえ密の 高い研究集会を行なった。この結果、多くの分野で、共通する問題が存在し、またそれへのア ロ-チを通して生命系を扱う論理の方向が見えてきた。具体的には、多様性と再帰性の問題とし 考えられる。まず、生命系に潜む多様化の方向について、金子はカオス結合系のクラスター化か 、池上は複製のエラー、郡司は観測により1対多の関係性から理論的に論じ、四方は大腸菌の培 実験、桂は遺伝学におけるpenetrance、高木はゾウリムシの老化過程における大核の役割、宝谷 リポゾームの形の多様性という視点から議論した。逆にこのような多様化の傾向の中で自己複製 保つのは困難であるが、理論的にこれを再帰性の発生として位置付けた。この多様性と再帰性の 克を実験グループはそれぞれの実験系で調べ、またこれまでの結果をこの観点から見直している。 に、高木と理論側の議論により、老化を再帰性の破れとしてとらえる視点がうちだされ、この観 からのモデル化、実験を目指している。一方、理論、シミュレーション側では、金子と四方は細 分化のモデル、池上はマシンとテープの共進化のモデル、郡司は観測過程を持つオートマトンの デル、田崎は筋肉のモデルでシミュレーションを進めている。
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