研究課題/領域番号 |
07309013
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
河村 悟 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80138122)
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研究分担者 |
日高 弘義 名古屋大学, 医学部, 教授 (80100171)
三木 直正 大阪大学, 大学院・医学部, 教授 (40094445)
徳永 史生 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80025452)
高松 研 東邦大学, 医学部, 教授 (90154898)
久野 高義 神戸大学, 医学部, 教授 (50144564)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | カルシウム結合蛋白質 / 神経細胞 / S-モジェリン / ヒポカルシン / リカバリン / カルモジェリン / ニューロカルシン / NVP |
研究概要 |
平成7-8年度の成果は以下の通りである。 1. 新規NCaP遺伝子のcDNAをクローニングした。それらはカエル嗅上皮p26olf、錐体視細胞中のs26、ラット海馬に存在するHLP3とHLP4、分裂酵母第一染色体の存在する機能未知の蛋白質などである。2.ヒポカルシンについてゲノム遺伝子を単離するとともにヒトの第2染色体に存在することを明らかにした。また、遺伝子転写機構について検討し、エンハンサー、サイレンサー領域を推定した。3.S-モジュリンの標的蛋白質がロドプシンキナーゼであることが同定された。ロドプシンキナーゼ自身自己リン酸化されるが、S-モジュリンはその反応に影響を与えることはなかった。ニューロカルシンの標的蛋白質候補として、S100bとチューブリンb鎖が考えられた。4.脂質によるリカバリンの修飾の生理的役割について、ロドプシンキナーゼとの相互作用が高まること、キナーゼを細胞膜によりよくアンカーする作用があることが明らかになった。また、S-モジュリンとs26において見られる脂質膜への結合性の違いはC末端のアミノ酸の違いに原因があることが明らかになった。5.ムスカリン性アセチルコリン受容体に対するGRK2によるリン酸化がカルモジュリンまたはS100蛋白質によってカルシウム濃度依存的に阻害されることがわかった。6.キメラカルモジュリンを作成した研究の結果、一対のカルシウム結合サイトが共同的に機能するときのみ、活性をもつことがわかった。7.カルシニューリンの役割として、記憶のモデルである長期増強現象を制御してしることが明らかになった。また、分裂病モデルラットを使った実験から、NVPの分裂病の病態における役割を示唆する結果を得た。
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