研究課題
総合研究(A)
平成7年度は本研究課題の1年目であり、かつ学習障害の定義が文部省の「学習障害及びこれに類似する学習上の困難を有する児童生徒の指導方法に関する研究協力者会議」の中間報告として公表された年でもある。従って、研究遂行にあたり、研究代表者の原仁を中心として、学習障害の概念に関する文献的検討を実施した。その成果は「学習障害の概念と発生要因について-小児神経学の立場から-(発達障害研究)」として論文発表をした。また、すでに対象児の評価資料の集積が先行している極低出生体重児群に関しては、「学童期極低出生体重児に発生する学習障害(LD[学習障害]-研究と実践-)」として論文発表の予定である(印刷中)。分担研究者の篁倫子は、第37回日本小児血液学会にて「治療後の急性白血病児と認知機能-WISC-Rによる学習障害類型の検討-」の演題を口頭発表した。二つのハイリスク群(極低出生体重児群および白血病児群)の心理学・医学・教育学的評価を実施した。極低出生体重児群は約30例、白血病児群は約20例、同胞学童群は約10例の評価ができた。極低出生体重児群においてはミニ・モーションロガー・アクティグラフを使用した多動評価も実施できた。この成果は第75回日本精神神経学会にて口頭発表の予定である。極低出生体重児群と同様に白血病児群においても学校適応調査(LD児診断のためのスクリーニング・テストを含む)を実施して、現在、収集した資料の解析を続けている。
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