研究課題/領域番号 |
07309018
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応募区分 | 総合 |
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
山崎 敬一 埼玉大学, 教養学部, 助教授 (80191261)
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研究分担者 |
阿部 年晴 埼玉大学, 教養学部, 教授 (50038957)
平林 紀子 埼玉大学, 教養学部, 助教授 (30222251)
根森 健 埼玉大学, 経済学部, 教授 (00156168)
樫村 志郎 神戸大学, 法学部, 教授 (40114433)
山田 富秋 山口女子大学, 社会福祉学部, 助教授 (30166722)
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キーワード | エスノメソドロジー / 政治的言説 / 相互行為分析 / テクノロジー / メディアスペース / 会話分析 / カテゴリー / CSCW |
研究概要 |
本年度は、医療やマルチメディア等のさまざまなテクノロジー環境での人間の相互的な関係と権力作用を中心に様々な実証的、実験的研究を行った。また総力体制化という問題を手がかりに、政治的言説が官僚体制の中で果たす役割についての分析を行った。また、性別、マスコミ報道、障害者問題を中心に、言説がどのように具体的な場面の中で組織化されていくかの分析を行った。具体的には、(1)対面的な状況及び、ビデオカメラやコンピュータを通したコミュニケーション(メディアスペース)において、どのような相互的な関係が生じるかを、そこで生まれる言説の構造の分析と身体的な行動の分析から明らかにした。(2)救急医療現場における様々な医療従事者と患者の間の相互的な関係を、言説と相互行為の分析から明らかにした。(3)現代日本社会における総力体制化の問題について政治学的な考察を加えた。(4)日常会話において、性別に関係する話が話し手自身が男性・女性であるというお互いの関係のなかでどのように組織化されるかを明らかにした。(5)マスコミ報道の言説の組織化をもつ政治性について分析を行った。(6)車椅子使用者と周りの人々が関わる、日常的場面の組織化の分析を行った。 こうした分析を通じて、人間の言語的な行動と、人間の身体性や周りの環境や相互的な関係との関わりが明らかになった。言説の政治性という問題は、こうした相互的な環境の中にある人間の分析から行わなければならない。次年度は、特に言説の身体性という問題についてさらなる分析を行いたい。
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