研究課題/領域番号 |
07309021
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
磯 祐介 京都大学, 大学院・情報学研究科, 教授 (70203065)
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研究分担者 |
久保 司郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20107139)
山本 昌宏 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50182647)
西村 直志 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90127118)
久保 雅義 京都大学, 大学院・情報学研究科, 講師 (10273616)
西田 孝明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70026110)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 数値解析 / 非適切問題 / 逆問題 / 解の一意性 / 解の安定性 |
研究概要 |
逆問題を中心とする非適切問題についての研究を行った。ここで言う非適切問題は、Hadamardの意味でのIll-posed Problemsであり、微分方程式で記述されたモデルを考えた場合特に、与えられたデータから解への対応が不連続であるか弱い意味での連続性しか示されないものを意味する。これは数値解析の立場に立てば、対象とする問題に対する数値シミュレーションにおいて安定な数値解の構成が困難であり、ひいては信頼性のある数値計算が困難であることを意味する。工学においては非破壊検査などに代表される種々の逆問題の解析がこの近年精力的に行われているが、これらの多くはHadamardの意味では非適切な問題であり、数値解析においては上述の通りの困難さが伴う。 この様な背景にあって、本研究では非適切問題に対して安定した数値解を得るための方法を、特に理論面から研究した。本研究の分担者の山本昌宏のこれまでの研究によって幾つかの逆問題では解の一意性が示ざれれば函数解析の枠組みから弱い意味での連続性が示されることが知られているので、本研究では数値解析以前の問題として「解の一意性」を本総合研究の重要テーマの一つと位置づけて研究を行った。これに対しては分担者の久保雅義によって顕著な成果が得られた。またれらの研究と並行して、代表者と分担者で様々な視点から逆問題の数値解析の研究を行い、逆問題の数値解析においては正則化法・フィルター法・多倍長計算法などが有効であることが本研究によって分かった。
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