研究課題
平成7年度、8年度に続き、21世紀東アジアの国際秩序について研究を進めた。欧米諸国では自由と民主主義が「普遍的価値」として受け入れられているが、それとの対比において、東アジアの国々において人権問題、少数民族の問題等がどのように議論されているのか検討した。その上で、東アジアにおいて関係諸国が合意に達しうる規範的な秩序とは何か、そして、東アジア的価値観とは存在しうるのか、もし存在するとすればそれは「普遍的価値」とはどのような関係になるのか、といった点について議論した。特に、東アジアでは、相変わらず国内管轄事項に対する不干渉原則遵守の必要性を声高に叫ぶ国があるが、中国などこの地域の国がなぜ不干渉原則に強く固執するのかを探り、不干渉原則が今後も国際社会で有効性を持ちうるのかどうか、そして、東アジアの地域秩序においてどのような地位をしめるべきかについて検討を加えた。また、本年度はこの研究の最終年度にあたるため、研究分担者は分担している研究項目についてそれぞれ研究を深めた。
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