研究分担者 |
成田 希世子 お茶の水女子大学, 理学部, 助手 (80189208)
塚田 和美 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (30163760)
真島 秀行 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (50111456)
笠原 勇二 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (60108975)
竹尾 富貴子 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (40109228)
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研究概要 |
金子は2方向投影データからの平面図形の再構成問題において,解が一意でない場合に適当な重み函数を見出してそれを最大にする解を計算機により探索し非常に面白いパターンが得られることを発見した.また,条件を付けた場合にこれらの図形の再構成が安定かどうかを調べた.また,定数係数線型偏微分作用素に対するリュービユ型の定理の研究の続きとして,準解析的および非準解析的なウルトラ超函数のフーリエ型空間に対応する増大度について,定理が成り立つかどうかと,作用素の全表象の複素零点が実軸にどの程度速く漸近するかとの間に関連があることを見出した. 塚田はホップ多様体を含むエルミート多様体のある族について,その間の正則写像の性質を調べ,特にそれらは正準葉相構造を保つことを示した.また,等質リーマン多様体の曲率テンソル及びその共変微分から定まる不変量であるシンガー不変量について,4次元等質リーマン多様体の場合に詳しく調べ,特に,4次元等質リーマン多様体のシンガー不変量は高々1であることを示した.更に,n次元局所等質空間の局所等長類の集合を曲率テンソル及びその共変微分のなす空間の中に実現し,自然な位相を導入することにより位相空間として扱う方法を与えた.どんな大域的等質空間とも局所等長にならない局所等質空間の幾何学的特質や対応するリー環の構造を調べ,その上で上述の集合内で大域的な等質空間と局所等長になる局所等質空間の局所等長類は稠密であることを示した. 竹尾は大学院生と協力してセルオートマトンの極限集合についてその極限集合への収束の仕方について研究し,それぞれの段階の状態を上半連続関数空間の元として考え,適当な距離よりコーシー列となり,ある種の完備性から極限集合へ収束することを示した.また重みつき函数空間上の平行移動半群がカオス半群になるための必要十分条件を求めた.
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