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1996 年度 実績報告書

星間分子雲において形成される星の最大質量の観測的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07404008
研究機関名古屋大学

研究代表者

福井 康雄  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30135298)

研究分担者 小川 英夫  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20022717)
キーワード電波天文学 / 星形成 / 星間分子スペクトル
研究概要

^<13>CO分子スペクトルによる広域観測をすすめ、銀河系の第2象限の観測を完了した。この結果^<13>CO分子雲が700個あまり検出され、星を形成しつつある分子ガスの分布の解明が飛躍的に前進した。主な知見を以下にまとめる。
(1)分子雲の質量スペクトル(dn/dm)は指数右-1.7程度のべき関数でよく表現される。
(2)分子雲のサイズと線幅との間の相関はほとんど見られない。
(3)分子雲のビリアル質量M_VとLTE質量M_<LTE>との間には、比例関係とはことなる関係がある。べき関数としてあらわすと、M_<LTE>=k・M_V^<+0.6>となる。
(4)星形成の効率は分子雲の2つの質量比/M_V/M_<LT E>と関係することを見い出した。すなわちM_V/M_<LT E>〜1の雲に星形成が活発であるのに対して、M_V/M_<LTE>〜10の雲は星形成の兆候が見られない。
また、南天の暗黒星雲、巨大分子雲、そして大マゼラン雲については、3万点をこえる観測データを得ており、多数の分子雲コアを検出した。また、スターカウントのデータと比較することにより、^<13>CO分子スペクトル強度と分子ガス柱密度の間の関係式を求めた。この式は、従来の乏しいデータによるものと比べて格段と精度の向上したものと考えられる。特に大マゼラン雲においては、従来のスウェーデングループの観測を20倍以上上回る領域を観測して、巨大星団の形成に関わると見られる巨大分子雲の全体像をはじめて明らかにした。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] K.Dobashi: ""Molecular clouds in Cignus. II. Statistical studies of star forming regions"" Astrophys.J. 466. 282-295 (1996)

  • [文献書誌] K.Tachihara: ""^<13>CO(J=1-0)observations of the Lupus molecular clouds"" PAS Japan. 48. 489-502 (1996)

  • [文献書誌] T.Onishi: ""A C^<18>O survey od Dense Clouds Cores in Taurus : Core Properties"" Astrophys.J. 465. 815-824 (1996)

  • [文献書誌] Zhi-Yao: ""The New Observation of C^<18>O(J=1-0)Molecular Emission in the Cepheus OB3 Molecular Cloud"" Astrophys.J. 471. 867-870 (1996)

  • [文献書誌] Y.Yonekura: ""Molecular Clouds in Cepheus and Cassipeia"" Astrophys.J.Suppl.(in press). (1997)

  • [文献書誌] T.Nagahama: ""A Spatially Complete ^<13>COJ=1-0 Survey of the Orion A Cloud"" Astrophys.J. (submitted). (1997)

  • [文献書誌] T.Nagahama: ""Observations of Dense Molecular Gas in the Orion A Cloud : A Comparative Study of C^<18>OJ=1-0 and CS J=2-1 Distributions"" Astrophys.J. (submitted). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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