研究課題/領域番号 |
07404019
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小牧 研一郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40012447)
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研究分担者 |
村上 健 放射線医学総合研究所, 主任研究官 (20166250)
東 俊行 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70212529)
山崎 泰規 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30114903)
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キーワード | チャネリング / 重イオン / オコロコフ効果 / 核励起 / 干渉性共鳴励起 / 相対論的エネルギー / 電子損失断面積 |
研究概要 |
1.昨年度の結果に基づき、Qレンズで平行化したビームをコリメータで切り出す方法で平行ビームをつくることにし、孔径1mmφ、厚さ5cm、8cmのFeコリメータを遠隔操作で1軸並進、1軸回転できるコリメータ系を作製した。これにより、平行度【less than or similar】0.15mradのビ- 2.290MeV/uのC^<6+>ビームを用い、ゴニオメータに全空乏型Si検出器(ΔE-SSD、空乏層厚500μm)を取り付け、そこでのエネルギー損失(厳密にはエネルギー付与)と、40cm下流に置いた2次元位置敏感SSD(2D-PSD)の信号をモニターしながら結晶方位を変え、(220)、(111)、(004)面および〈110〉軸チャネリングを観測した。 3.〈110〉軸および(220)、(111)、(004)面チャネリング条件および、ランダム方向でのΔE-SSDスペクトルを測定し、チャネリングイオンのエネルギー損失の軸・面依存性を調べた。 4.主散乱槽の下流に荷電分析のための電磁石を置き、さらに5m下流に置いた2S-PSDで、荷電分布を測定できるようにした。 5.390MeV/uのAr^<17+>を用いて、厚さ75μmのΔE-SSDで〈110〉軸および(220)、(004)面チャネリング条件でのエネルギースペクトル、透過イオンの荷電分布を測定した。さらに、入射方向を(220)面に沿って〈110〉軸付近で走査し、Ar^<17+>電子状態のn=1→2遷移の面オコロコフ効果の観測に成功した。 6.次年度は核励起のためのビーム開発、脱励起X線測定法の確立と併行して、電子励起の面オコロコフ効果について、面依存性、Stark効果の詳細を調べる。
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