研究分担者 |
高橋 正明 東京大学, 気候システム研究センター, 助教授 (70188051)
中島 映至 東京大学, 気候システム研究センター, 教授 (60124608)
幸田 清一郎 東京大学, 工学部, 教授 (10011107)
小川 利紘 東京大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70011616)
秋元 肇 東京大学, 先端化学技術研究センター, 教授 (50101043)
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研究概要 |
気候センター(CCSR)と国立環境研(NIES)共同の大気大循環モデル(CCSR/NIES AGCM)に成層圏オゾンを主体とした化学反応の過程を導入している.このモデルは予報したオゾンを放射と相互作用させることに特徴がある。昨年は,オゾン反応のうち純酸素反(Chapman反応)系のみを導入した.今年度はまず,反応が比較的遅く,輸送の効果のおおきいCH4とN20を導入した.これらの物質は温室効果気体でもあるので,興味ある実験と思われる.濃度の緯度,鉛直分布などをみると再現性はきわめてよい.さらにHOX系からNOX系までのオゾン破壊反応を導入させることにした.結果は定性的にはオゾン分布の年変動や緯度分布などをおおむね再現している.しかし定量的にはまだ十分とはいえず,今後改良していく予定である. このGCMは世界で最初に赤道下部成層圏の準2年振動(QBO)を再現したモデルである.このことを利用して,オゾン反応は純酸素反応系のみであるが,HOX,NOXのオゾン破壊作用をパラメタライズしたモデルを作成して,オゾンQBOを調べてみた.変動の様子は観測と同じような振る舞いをしており,モデルの信頼性があるとみていいであろう. 対流圏オゾンのモデリングについては導入する反応が一応きまり,現在導入,テスト中である.
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