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1995 年度 実績報告書

レーザーヘテロダイン分光法による惑星大気の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07404025
研究種目

一般研究(A)

研究機関東北大学

研究代表者

福西 浩  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90099937)

研究分担者 田口 真  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70236404)
渡部 重十  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90271577)
岡野 章一  国立極地研究所, 超高層物理学, 教授 (10004483)
キーワード成層圏オゾン / 光学オゾンゾンデ / 気球観測
研究概要

本年度は惑星大気観測用赤外レーザーヘテロダイン分光計の光学系と音響光学分光計を製作した。赤外レーザーヘテロダイン分光計の光学系はこれまでに地球大気観測用に開発したレーザーヘテロダイン分光計をもとに設計された。全体の大きさは従来のものと比較してややコンパクトになった。特徴として、これまでは結像光学系にレンズを使用していたが、今回開発したレーザーヘテロダイン分光計ではすべて軸外し放物面鏡を使用した。これによりレンズ表面からのレーザー戻り光によるレーザー発振不安定が全くなくなり、観測されるスペクトルのS/Nが理想的な値にかなり近づいた。広い帯域を同時に取得するために帯域が300MHzの赤外検出器を使用している。プリアンプ以降の電気系は1GHzの帯域を有しているので、将来的には赤外検出器も1GHz帯域のものに交換することによってさらに広帯域化が可能である。音響光学素子はGaPを使用している。当初の設計では中心周波数1500MHz、帯域幅100MHz、分解能1MHz、最大回折効率47%であった。光源としては波長633nmの半導体レーザーを使用している。回折光はMOSリニアーイメージセンサーで検出され、A/D変換されてパソコンで取得される。音響光学分光計の性能評価を行った結果、中心周波数1200MHz、帯域幅500MHz、分解能34.5MHzであった。ドライバー、レンズ系、検出器等、個々の部品の性能を詰めていったところ実際の性能が当初の設計値に達していないのは音響光学素子に欠陥があるという結論に達した。製作した惑星大気観測用赤外レーザーヘテロダイン分光計システムを使用して、まず太陽光を光源として地球大気の吸収線スペクトルを取得する実験を行った。ヘテロダイン信号は確認されたが、地球大気の吸収線が少ない領域で発振するレーザーを使用していたためスペクトル位置の同定ができず、音響光学分光計で吸収線スペクトルを取得するまでには至っていない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 林 真智、田口 真 他: "惑星大気観測用半導体レーザーヘテロダイン分光計の開発" 第17回レーザーシンポジウム予稿集. 191-192 (1995)

  • [文献書誌] 林 真智、田口 真 他: "惑星大気観測用半導体レーザーヘテロダイン分光計の開発" 第98回地球電磁気・地球惑星圏学会講演会. B12. 8 (1995)

  • [文献書誌] 林 真智、田口 真 他: "惑星大気観測用半導体レーザーヘテロダイン分光計の開発" 第6回STEPシンポジウムプロシ-ディング. (1995)

  • [文献書誌] 林 真智、田口 真 他: "惑星大気観測用半導体レーザーヘテロダイン分光計の開発(II)" 第99回地球電磁気・地球惑星圏学会講演会. B22. 18 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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