研究課題/領域番号 |
07404055
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分離・精製・検出法
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
熊丸 尚宏 広島大学, 理学部, 教授 (50033816)
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研究分担者 |
岩本 悦郎 広島女子大学, 生活科学部, 教授 (80033918)
岡本 泰明 広島大学, 理学部, 助手 (40213988)
藤原 照文 広島大学, 理学部, 助教授 (80127703)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 誘導結合プラズマ発光分析 / 加熱石英セル原子吸光分析 / 固相錯形成反応気化 / 固相アルキル化反応気化 / 固相水素化反応気化 / ルミノール化学発光 / クロマトグラフ分離 / 弱酸 |
研究概要 |
近年来、新素材、高純度物質、環境、生体関連物質などにおける超微量元素の正確で高精度な分析の必要性が高まっているが、これら超微量成分の分析には、直接的な原子吸光法やICP発光法などの方法によっては検出感度が不足したり、共存する複雑なあるいは多量のマトリックス成分の影響を回避できない場合も少なくない。このような要求を満たすためには、装置性能の向上とともに、Chemistryを含むソフト、つまり化学種を変換する手法を組み入れた複合的な方法が必要である。 本研究では、誘導結合プラズマ発光分析または加熱石英セル原子吸光分析において、それらの装置本体の前段階にオンラインで化学過程を挿入する高感度で選択的な手法を開発した。すなわち、タングステン製のキュベットを搭載したメタル炉反応場に微少試料を注入・乾燥後、固相において比較的低い温度で目的成分を錯体、水素化物もしくはアレキル化物などの化学種に変換した後、原子化部に気化導入する方法を確立した。また、黒鉛炉を用いた場合における原子化機構についても議論した。 一方、化学発光分析法は高感度で装置化が容易といった利点を有しているが、原子スペクトル法に比べ、選択性に劣るという問題点をもっている。本研究では、この点を解消するため、化学発光検出系の前段階にオンラインでイオン排除もしくはイオン交換クロマトグラフ分離系を挿入し、これと新たに見いだした発光系、すなわちルミノール化学発光に対する弱酸の触媒作用、中和反応によって誘起される化学発光に対する陰イオン種の消光作用、ヒ酸、リン酸またはケイ酸などとのヘテロポリ酸のルミノールに対する酸化作用を用いた系を組み合わせて、陰イオン種の新規な化学発光分析法を開拓した。
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