研究課題/領域番号 |
07405001
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
松村 正清 東京工業大学, 工学部, 教授 (30110729)
|
研究分担者 |
菅原 聡 東京工業大学, 工学部, 助手 (40282842)
内田 恭敬 帝京科学大学, 理工学部, 助教授 (80134823)
|
キーワード | ALE / 原子層エピタキシ- / 人工結晶 / 超格子 / シリコン / ゲルマニウム |
研究概要 |
昨年までに実現しているGe(100)面の原子層成長の実験結果を基礎にして、(111)面への原子層成長を試みた。原子状水素のよる表面メチル基の引き抜き現象には強い面方位依存性と温度依存性があることが実験的に明かとなり、理論的のもその理由を明確にした。そして多量の原子状水素照射により、(111)面でも1原子層/サイクルの理想的な原子層成長に成功した。しかし、原子層成長が起きる温度範囲は約20℃と狭い。温度範囲の拡大には、新しい原料を導入することが必要である。原子状水素の効果の面方位依存性をSiでも観測した。そして、原子状水素の照射量をSi(111)面に比べて1桁程度減らすことにより、Si(100)でも1原子層/サイクルの原子層成長が可能となった。しかし、原子層成長の温度範囲は狭かった。この課題は、装置の改良により解消できると考えている。 人工結晶を作製の残された課題であるSi上へのGeの1原子層堆積およびGe上へのSiの1原子層堆積についても検討した。まず、GeをSi上に堆積する原料ガスを検討して、GeH2(CH3)2はSi表面が炭素で汚染されること、またGeH2C12は自己停止機能が働かないこと、から、それぞれ不適であるとの結論を得た。そして、GeC14と原子状水素の交互供給を約15回繰り返す方法を発案して、このRPALD法によって、Si(100)およびSi(111)上にGeを1原子層堆積することに成功した。さらに、Ge上のSiの1原子層堆積についても検討して、これがSiH4によって実現出来ることをXPSにより確認し、その条件についても明確にした。
|