研究課題/領域番号 |
07405009
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
池田 正幸 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50212783)
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研究分担者 |
柴田 隆行 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10235575)
牧野 英司 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70109495)
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キーワード | 超薄膜 / 形状記憶合金膜 / バイメタル / セラミックス薄膜 / 強誘電体薄膜 / 積層薄膜アクチュエータ / レーザアブレーション / 絶縁超薄膜 |
研究概要 |
今回開発した、MBEとレーザアブレーションを複合した多層超薄膜形成装置を使用して、組成比をコントロールして変態点温度を正確に制御したTiNi形状記憶合金(SMA)膜を形成し、残留応力、変態点温度、膜構造の安定性と特性の評価を行っている。形状回復薄膜材料としてのFeNiインバー合金(IVA)とFeを積層した薄膜バイメタル(BM)の形成を行い、組成と構造の制御の可能性が実験的に確認された。SMA膜とBM膜の積層(厚さ約3μm)して、初期形状に戻すバイアス力を持ち、往復動作が可能な新しい薄膜アクチュエータ構造を設計し、マイクロ加工によってリボン状アクチュエータ(幅2×長さ15mm)を試作し、屈曲運動の基本作動特性を評価すすめている。 強誘電体薄膜形成としてArFエキシマレーザアブレーション法でAl_2O_3、PbO、TiO_2、BaTiO_3超薄膜のSi(100)基板上への形成実験を行った。その結果、レーザ常温の基板温度で膜厚10nm以下のAFM観察で表面あらさ0.72nmR_yの緻密な超薄膜形成が可能となった。この膜はジョセフソン素子やGMR素子などに応用できる層間絶縁膜の新しい形成法として期待される。基板温度650〜800°Cでγ-アルミナの結晶性膜が形成できる。表面あらさ2.5nmR_y程度の緻密なアルミナ薄膜がレーザアブレーション法でアルミナセラミックスから形成できる。CO_2レーザ光を膜形成時に基板に照射する機能を付加し、基板の上昇温度と照射レーザパワー、パワー密度の影響を実験的に検討した。PbO、TiO_2、BaTiO_3の薄膜の結合エネルギをXPSで測定し、膜形成前の基板および膜形成時にO_2イオンを照射した効果の検討を進めている。
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