研究課題/領域番号 |
07405010
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研究種目 |
一般研究(A)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井上 雅弘 九州大学, 工学部, 教授 (90037903)
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研究分担者 |
古川 雅人 九州大学, 工学部, 助教授 (30181449)
益田 光治 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (40038097)
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キーワード | レーザ誘起蛍光法 / 遷音速流れ / 流体計測 / LIF法 / せん断流れ / 衝撃波 / 可視化 |
研究概要 |
本研究は、衝撃波を含む遷音速せん断流れ場の三次元構造および乱れの状態を明らかにできるレーザ計測法を確立し、工学的に重要な遷音速流れ場の診断法を提供するとともに、圧縮性乱流モデルの構築に資することを目的とする。このため、アルゴンフッ素エキシマレーザを使用し、遷音速流れ場計測法の多角的開発を行うこととした。本年度は主として同レーザにおける紫外ビーム伝送技術習得と蛍光の基礎データ蓄積および可変密度遷音速風洞における供試ダクトの特性調査を行うとともに、数値解析の基礎ソフトウェア作成を行った。本研究において、現在までに得られた結果を以下に述べる。 (1)遷音速流れ場の高時間分析能紫外レーザ計測法を確立するため、既設の小形間欠吹出し式風洞用紫外レーザビーム伝送系を設計製作するとともに、可変密度型気体セルを製作し紫外光受光試験を行った。蛍光検出には光電子増倍管を用いたが、流れ場の乱れを測定する場合、光子統計による増倍管出力の揺らぎと流れ場の揺らぎを区別する必要がある。このため、従来よく分かっていなかった紫外用光電子増倍管の光子統計揺らぎのデータ蓄積を行った。 (2)衝撃波-境界層の三次元干渉の詳細な構造を調べる目的で、大形の傾斜バンプ付きダクトを製作し、可変密度遷音速風洞内に設置した。本年度は、中心線上の圧力分布と、シュリーレン法による流れ場の可視化を行い、大形ダクト内流れ場の概略を明らかにした。 (3)有限体積型陰的緩和法による非定常粘性流れ場の数値解析法を開発した。本年度は、差分格子点数を少なくし、エンジニアリング・ワーク・ステーションによる予備解析を行ったが、従来、本研究グループが行ったアルゴンレーザ蛍光法による傾斜バンプ付き流れ場の様相を、数値解析でほぼ再現できることが確認できた。
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