研究課題/領域番号 |
07405014
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大見 忠弘 東北大学, 工学部, 教授 (20016463)
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研究分担者 |
小谷 光司 東北大学, 工学部, 助手 (20250699)
森田 瑞穂 東北大学, 工学部, 助教授 (50157905)
柴田 直 東北大学, 工学部, 助教授 (00187402)
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キーワード | 電流駆動シリサイド化反応 / 超高速書き込み / アンチヒューズ / 配線接続 / アモルファスシリコン / タンタル |
研究概要 |
タンタル/アモルファスシリコン/タンタル構造のアンチヒューズデバイスについて、高速書き込み特性、低接続抵抗などの基本特性や400℃熱処理での特性の安定性などを明らかにしてきた。本年度は書き込み前の動作電圧下での電流伝導機構の解明と、電流駆動シリサイド化反応のメカニズムについて詳細な研究を進めた。さらに、集積回路内でのMOSトランジスタによる書き込み回路のTEGを設計し、試作のためのプロセスを構築した。 タンタル以外の電極材料としてリフラクトリメタルのチタン、シリサイドを形成しないアルミニウムについて電気的特性をタンタルと比較した。また、アモルファスシリコンを直接n型、p型高濃度基板に形成してショットキーダイオードを作製し、その電気的特性からタンタル/アモルファスシリコン界面のバリアハイトなどダイオード特性を得た。さらに、アモルファスシリコン層の厚さを精密に変化させてアンチヒューズを形成し、書き込み電圧、接続抵抗との比例関係を明らかにした。電流駆動シリサイド化反応のメカニズムについては、書き込み条件をパラメータにした書き込み後接続抵抗の評価や、接続部断面のSEM、TEMを用いた詳細な観察を通して、高電界下の電子、ホールの振る舞いによる高速な物質の反応について一定の知見を得た。 書き込み回路の設計試作では、本格的なLSI試作の設計指針を得るための評価TEGとして、NMOSを用いて、書き込み時の負荷容量、負荷抵抗の低減を考慮したTEGを設計した。また、試作にあたって、LSIプロセスへの適合性も考慮したプロセスを構築した。 以上により、高性能アンチヒューズの作製プロセス技術を確立し、アンチヒューズに対する諸特性の基本データから、その原理を理解し、LSI応用の基礎を確立した。
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