研究課題/領域番号 |
07405021
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研究種目 |
一般研究(A)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
森泉 豊榮 東京工業大学, 工学部, 教授 (80016534)
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研究分担者 |
中本 高道 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20198261)
野村 徹 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50052858)
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キーワード | 総合センサ系 / 飲料 / おいしさ・香りの良さ / くし型電極 / 超音波センサ / 導電率 / 比誘電率 / 粘性 |
研究概要 |
本年度は、飲料、特に水の電気的特性および、音響的特性を測定するセンサについての基礎的な実験を行った。 水の電気的特性については、ガラス基板上にくし型電極を設け、この電極の上に種々の水を負荷し、高周波電界を印加することでくし型電極のインピーダンスを測定した。このインピーダンスの周波数特性から水の導電率、および比誘電率を算出した。その結果、1〜100MHzの周波数領域においては、文献値に示される値(水の比誘電率:78)と同等の結果が得られた。 また、今年度購入したインピーダンスマテリアルアナライザによりさらに高周波領域(1MHz〜1.8GHz)における測定を行った。しかし、数百MHz以上の領域ではリ-ド線、及び基板上線路のインピーダンスが大きく影響し、正確な比誘電率、導電率の導出は困難であった。このことについては今後電磁波解析などを行い、解決していく予定である。 水の音響的特性については、SH-SAW(Shear Horizontal Mode Surface Acoustic Wave)デバイスを用いて、これに水を負荷し測定を行った。SH-SAWは固体と液体の界面を伝搬する際に液体中に僅かながらエネルギ(超音波)を放射する。この放射超音波を利用し液体中の超音波の速度を測定し、超音波放射によって生じる表面波の減衰から液体の粘性を算出した。測定試料には、粘性の測定が多く行われているグリセリン水溶液を用いた。測定結果を他の測定法による結果と比較したところ、音速、粘性のどちらも精度よく(最大誤差は、音速:約3%、粘性:約2%)測定できることがわかった。
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