研究課題/領域番号 |
07405049
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
海洋工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
浦 環 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60111564)
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研究分担者 |
都井 裕 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40133087)
能勢 義昭 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10114604)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 海中ロボット / 自律ロボット / 群行動 / ドッキング / 遠隔操縦 / 探査 / 沈没船 |
研究概要 |
分散海中ロボットとして、すでに建造されている「ツインバーガ-」を遠隔操縦し、これを仮想海中環境シミュレータの中に表示させることに成功した。すなわち、超音波による情報伝送の時間遅れをシミュレータにより解消させ、オペレータにとって時間遅れを感じさせないシステムを構築した。すなわち、シミュレータ内に仮想ロボットを置き、実ロボットとの行動とこの仮想ロボットとの行動の違いをオペレータに伝えることにより、少ない情報であっても遠隔操縦することができることになった。このシステムを用いて、海中にある観測ステーションにドッキングするデモをおこなった。これは、シミュレータ内では、実ロボットと行動の規範となる仮想ロボットとの間の群行動するロボットになっている。 また、有索ランチャー、自律中継器、および先端遠隔操縦機の3台からなる海中ロボットシステムを構築した。3台は一体となって目標地点へと潜航し、目標地点で自律中継器および先端遠隔操縦機が合体して分離し、操縦者によって運転される。超音波通信システムが有効な範囲から外れるようなことがあると、中継器と遠隔操縦機は分離して、遠隔操縦機はさらに複雑な構造物の中へと探査活動を続ける。それぞれのロボットは半自律的に行動するために、操縦者は、最先端のロボットのみを注目すればよい。また、中継器は自動的に最適な中継地点へと移動する。沈没船のような複雑な形状をした海底構造物を調査することを想定して、研究室が開発した「ツインバーガ-」をモデルとしたシミュレーションをおこなったこれによれば、幅および深さが約20mの船体の2つの船倉を調査するのに約30分の短時間でおこなえることが示された。 このように、単独のロボットではなし得ない複雑で高級な作業のできるロボットシステムを例示し、それが海洋開発あるいは海洋調査に役立つことを示した。
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