研究課題/領域番号 |
07405052
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研究種目 |
一般研究(A)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 慶久 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50006235)
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研究分担者 |
高野 研一 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (70250842)
田河 育也 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (80212017)
村岡 裕明 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20239479)
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キーワード | スピニックデータストレージ / 狭トラック磁気記録 / 単磁極ヘッド / 薄膜磁気ヘッド / 多値信号処理 |
研究概要 |
従来のトラックバイトラック方式による記録密度や転送レートの限界を打破するために、複数のサブミクロン幅超狭トラックをトラック方向への情報の相関を持たせて、2次元信号処理と組み合わせるマルチトラック並列記録方式をベースとする高速高密度スピニックストレージシステムの実現を目標に検討を行なっている。平成7年度は、サブミクロントラック幅垂直磁気記録を発展させ、テラビット級スピニックストレージシステムを達成するために、その基礎となる集積型並列記録ヘッド及び並列信号処理方式を検討した。 まず、システムの重要な要素デバイスであるアレイ型単磁極ヘッドの単一ユニットでの最適化を実験とコンピュータシミュレーションから図り、主磁極に近接してリターン磁路を形成するとともに薄膜導体励磁部の高さを低くすることで感度を一桁程度向上できることを明らかにした。この結果を用いて、2ユニットの記録ヘッドをリソグラフィを用いて試作した。本ヘッドは薄膜導体を記録磁極間にそれぞれ単層で配置して独立励磁が可能であり、同時に著しい単磁路化から高記録再生感度を利点とすることが実験と理論から分かった。また、サブミクロントラック幅の記録が各ユニットで独立に記録可能なことを記録再生特性から確認した。同時に、磁気力顕微鏡で実際にサブミクロン幅で記録トラックが形成され、各々が干渉なく記録されることを確認した。この記録面密度は15Gbits/inch^2に相当する高密度である。 信号処理方式には、従来のストレージシステムとは大きく異なる多値パ-シャルレスポンスを用いた並列記録再生方式を検討し、マルチトラック並列記録一括再生に有効であることを理論的に検証した。また、実際の2トラック並列のヘッドディスク系を用いて記録再生の実験を行ない、信号の復調が可能なことを実証した。
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