研究課題/領域番号 |
07406001
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
武岡 洋治 名古屋大学, 農学部, 教授 (70023455)
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研究分担者 |
桃木 芳枝 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (40219994)
和田 富吉 名古屋大学, 農学部, 助教授 (20158702)
高倍 鉄子 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 助教授 (60089852)
三宅 博 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60134798)
服部 一三 名古屋大学, 農学部, 教授 (40023494)
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キーワード | 塩ストレス応答機構 / 耐塩性強化 / 天然型アブシジン酸(SABA) / 塩ストレス組織特異性 / 耐塩性ラン藻細胞微細構造 / アセチルコリン(ACh) / 耐塩遺伝子導入 / 耐塩性形質転換イネ |
研究概要 |
昨年度の実績を踏まえ以下の研究成果を得た.1.イネの雌ずい増生に関し塩ストレスの代替作用が認められた天然型アブシジン酸(SABA)とジベレリンの濃度効果を検討し、1桁台ppmの低処理濃度で穎花数、稔実籾数共に増加させることに成功した.2.生育初期におけるササゲの塩ストレス反応を調べ、胚軸ではその反応に組織特異性のあることを認めた.3.茎頂における植物ホルモンの免疫組織化学的同定法を引き続き検討した.4.塩性及び湿性下におけるセスバニア属の2種につき外部形態並びに組織構造比較観察し、ロストラ-タはカンナビ-タに比べやや耐塩性に優れることを認めた.5.遺伝子導入により耐塩性を付与したラン藻では、野生系統に比べNaCl処理による細胞微細構造の崩壊が抑制され、シコクビエ・カルスの再分化に対するNaClの影響は0.3%と0.4%間に閾値のあることを認めた.6.環境ストレス下で植物組織の物質輸送を制御するアセチルコリン(ACh)とCa^<2+>の関係を調べ、熱処理によりCa^<2+>が細胞内外に移動し熱処理後のACh分解酵素(AChE)の合成に関与することを認めた、7.本来グリシンベタインを蓄積せず耐塩性の低いイネに対し、遺伝子発現が可能なように改変した遺伝子を導入して、グリシンベタイン合成しかつ耐塩性を強化することに成功した.8.生長点培養とレーザー法とを併用した形質転換体作出法の開発を目的に、25碁盤目法による種々濃度のオーキシンとサイトカイニン培地の最適組み合わせを特定し、胚盤上に多芽体の、葉原基背側に不定芽の形成増殖を誘導した.これら多芽体及び不定芽に対するレーザー処理により、形質転換体の効率的作出が可能となった。
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