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1997 年度 実績報告書

新しい生体機能調節ペプチドの生物有機化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07406005
研究機関筑波大学

研究代表者

宗像 英輔  筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (60072766)

研究分担者 向井 秀仁  筑波大学, 応用生物化学系, 講師 (20251027)
後藤 勝年  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (30012660)
キーワード新規生体機能調節ペプチド / サイトカイン / ケモカイン / 好中球活性化因子 / 細胞生存活性因子 / 構造解析 / アミノ酸配列決定 / MALDI-TOF質量分析
研究概要

平成9年度、本研究においては、まだ数多く存在することが予想される未知のペプチド性生体機能調節因子を単離することを目的とし、ブタ心臓を素材として新規調節因子の検索の研究を行なってきた。新規物質のスクリーニングで本研究においては、生体機能の調節にきわめて重要な役割を演じているサイトカイン(Cytokines)類に焦点をしぼり、そのなかでも生体防御機構に深く関わると考えられるケモカイン(Chemokines)類の検索を集中的に行なってきた。指標として用いた生物検定は、(1)好中球様に分化させたHL-60(Human Leuchemia)細胞が活性化される際のβ-hexosaminidaseの分泌、(2)繊維芽細胞(Fibroblast)の株細胞であるNIH/3T3における生存活性(Survival assay)をMTT法で検定することなどで、ブタ心臓の抽出物のうちペプチドから比較的低分子量の蛋白相当の画分につき系統的なスクリーニングを行ない、主として逆相液体クロマトグラフにより活性分画を精製し、エドマン法ならびに質量分析などにより構造解析を行なった。その結果、好中球様に分化させたHL-60(Human Leuchemia)細胞に対して活性化作用を示す画分として次のようなペプチドの配列が決定されたが、この配列はブタcytochrome bのN端部位に相当することが、蛋白質構造のdatabaseに基づく検索で明らかになった:
For-Met-Thr-Asn-Ile-Arg-Lys-Ser-His-Pro-Leu-Met-Lys-Ile-Ile-Asn (For=formyl)
さらに、NIH/3T3における生存活性を示す画分として単離精製を行なった新規ペプチドの構造を下に示すように明らかにすることができた:
Pro-Gly-Ala-Ala-Ala-Ile-Pro-Ala-Pro-Pro-Glu-Ser-Gln-Glu-Lys-Lys-Pro-Leu-Lys-Pro-Cys-Cys-Ala-Cys-Pro-Glu-Thr-Lys-Lys-Ala-Arg-Asp-Ala-Cys-Ile-Ile-Glu-Glu-Lys-Gly-Glu-Glu-His-Cys-Gly-His-Leu-Ile-Glu-Ala-His-Lys-Glu-Cys-Met-Arg-Ala-Leu-Gly-Phe

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 福原茂朋、 宗像英輔ら: "Identification of Neurokinin Receptor Types and Intracellular Signal Transduction Induced by Them in the Murine Neuroblastoma C1300 Cell Line" Peptide Chemistry 1996. 289-292 (1997)

  • [文献書誌] 小林直宏、 宗像英輔ら: "Study on the Fragment-Fragment Interaction of the Immunoglobulin-binding protein,Protein G" Peptide Chemistry 1996. 401-404 (1997)

  • [文献書誌] 小林直宏、 宗像英輔ら: "Conformation and Complement Assembly of Fragments Related to Streptococcal Protein GB1 Domain" Peptides. 521-524 (1997)

  • [文献書誌] 福原茂朋、 宗像英輔ら: "Activin A and All-Trans-Retinoic Acid Cooperatively Enhanced the Functional Activity of L-type Ca^<2+>Channels in the Neuroblastoma C1300 Cell Line" Biochem.Biophys.Res.Commun.363-368 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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