研究課題/領域番号 |
07406008
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研究種目 |
一般研究(A)
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
諸星 紀幸 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 教授 (30015078)
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研究分担者 |
川合 伸也 東京農工大学, 農学部, 助手 (90202027)
片山 義博 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (10214339)
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キーワード | 木質化 / フェニルアラニンアンモニアリアーゼ / O-メチルトランスフェラーゼ / 遺伝子 / 免疫組織化学 / ポプラ / P.Kitakamiensis |
研究概要 |
分子レベルでのリグニン化機構解明のために、ターゲット酵素遺伝子として、フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)及び0-メチルトランスフェラーゼ(OMT)に注目し、木質化に関与するこれらの遺伝子の単離・解析を行った。まず、樹木キタカミハクヨウのPALに関してはpalg2a.palg2bと命名された新たな2つの遺伝子をプロモーターを含む完全な形で単離することが出来た。また、これらの遺伝子はファミリーを形成し、相同性の高い3つの遺伝子クラスから構成されていることも明らかになった。この中でも、palg2遺伝子群は、その組織・細胞特異的な発現様式から樹木の木化に強く関連していることが示唆された。さらに、木部細胞において特徴的に発現するpalg2bについてbox1とbox2がその発現制御に関するシス因子であることが示された。 他方、OMTに関しては、キタカミハクヨウの当年枝を試料としてアフィニティクロマトグラフィーによりOMTI及びOMTIIの2種類のOMTを単離することに成功した。これらの酵素の特性から、OMTIIは、新たなbi-functionalな酵素であることが示された。また、免疫組織化学的解析からOMTI及びOMTIIはともに当年枝の木質化しつつある組織に局在していることが明らかになった。一方、遺伝子スクリーニングにより、OMTIをコードする遺伝子homt1をクローニングすることに成功した。これと同時に別のOMTI遺伝子homt2も単離された。ノーザン解析の結果から、homt1は茎(枝)特異的に発現していることが明らかになったのに対し、homt2のmRNAは葉に蓄積されていることが明らかになった。
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