研究課題/領域番号 |
07407017
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田代 邦雄 北海道大学, 医学部, 教授 (90002154)
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研究分担者 |
佐々木 秀直 北海道大学, 医学部, 講師 (80281806)
脇坂 明美 北海道大学, 医学部, 助教授 (90113646)
森若 文雄 北海道大学, 医学部, 助教授 (30142722)
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キーワード | 脊髄小脳変性症 / SCA1 / SCA2 / ジョセフ病 / CAGリピート / SCA6 / 遺伝子異常 / 遺伝子座 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、優性遺伝性脊髄小脳変性症について遺伝子異常の不明に疾患については連鎖解析を、解明された疾患については遺伝子解析を行って、以下のことを明らかにした。 (1)SCA1の臨床像、遺伝子異常と臨床像との相関性を検討し、気胸を伴った家系のあることを報告した。 (2)家族性痙性対麻痺の連鎖解析を行い、第2染色体上に遺伝子座を有する優性遺伝性痙性対麻痺のあることを我が国で初めて明らかにした。 (3)優性遺伝性小脳皮質変性症の一部は、α 1A-電位依存性カルシシュウムチャルネルの異常によるものがある(SCA6)。確定診断された剖検例の少ないことから、本疾患の神経病理所見が他の類似疾患とどの様に異なっているのか良くわかっていない。そこで、SCA6と確定診断された家系の神経病理所見を報告した。 (4)遺伝性小脳皮質萎縮症についてSCA6遺伝子のCAGリピート多型を解析した。その結果、対称の52%がSCA6であること、残りは遺伝子異常が不明の疾患群であること、リピート数は正常では4-18回であるが疾患では21-33回に増加していること、リピート数と発症年齢との間には負の相関のあること、などを明らかにし報告した。 (5)自験例の疾患構成を検討し報告した。その結果、未だ遺伝子異常の不明な遺伝性脊髄小脳変性症が残されていることを明らかにした。
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