ヒト骨芽細胞に発現している6個の新規遺伝子(Osteoblast specific gene; OBS1〜6)の全長を決定した。OBS1は全長2075bp、509アミノ酸残基からなり、insulin like growth factor binding proteinとhomologyが高い。OBS2は、3127bp、846アミノ酸残基でCarboxypeptidase Nと高いhomologyを持つ。OBS3は、4847bp、1382アミノ酸をcodeと基底膜に存在する基質蛋白のNidogenと類似しておりEGF like repeat、 Thyroglobulin type 1 reepeatといったmotifを持つ。OBS4は、2475bp、232アミノ酸からなる。Homology searchの結果glucose-6-phosphate dehydrogenase geneの下流にあるintergenic region(2-19gene)とhomologyがある。OBS5は、1513bp、408アミノ酸残基からなり、C.elegansのgenome上のhypothetical proteinとHomologyが高い。OBS6は全長3061bp、845アミノ酸残基からなり、マウスで既にクローニングされていた転写因子と強い相同性を有しそのヒト型の遺伝子と考えらえた。Nidogenと類似していたOBS3に対するペプチド抗体を作成した。骨肉腫組織で免疫染色を行ったところ骨肉腫類骨基質に染色性を認め、この遺伝子のコードする蛋白質は新規の骨基質蛋白質であることを示唆する結果が得られた。現在これらの遺伝子それぞれについて順次その機能を検討している。
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