• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

歯周炎罹患局所における免疫、生体防御ネットワーク機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07407054
研究種目

一般研究(A)

研究機関新潟大学

研究代表者

原 耕二  新潟大学, 歯学部, 教授 (20018419)

研究分担者 青柳 昌子  新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40251839)
小林 哲夫  新潟大学, 歯学部, 助手 (00215344)
キーワード歯周炎 / 歯肉溝滲出液 / RT-PCR / in situ hybridization / 好中球補体レセプター / 接着分子 / コラゲナーゼ インヒビター / T細胞レセプター
研究概要

核酸解析システムを利用して各種サイトカイン、成長因子、受容体のシークエンスに基づき、プローブ、プライマー長やGC-pair含有率等の要素を考慮し、特異性の高いオリゴクレオチドを用いておこなった。歯周炎罹患者由来歯肉溝滲出液(GCF)、炎症歯肉、末梢血におけるリンパ球及び果粒球の細胞機能関連受容体発現を分子生物学的なレベルで主として検索を行った。その結果、RT-PCR及びin situ hybridizationにて好中球補体レセプター(CR1,CR3)のmRNA発現レベルが末梢血に比べGCFでともに低下していることが解った。つまり末梢血からGCF中に好中球が出ていく過程で補体レセプターの発現パターンに変化が生じていることを明らかにした。これは、GCF中に存在する好中球が補体レセプターを介した貧食能において、活性のポテンシャルが減じていることを意味する。歯周炎患者のGCF中及び末梢血中好中球のIgGを介した貧食能に関してFcRII,IIIの発現をフローサイトメーターにて解析し両者の相関性について検討し、またRT-PCRを用いてそれらのレセプターのmRNAを解析した結果、GCF-PMNの貧食能の低下はFcRII,III分子の発現の低下に起因することが解った。また、各種サイトカイン及び接着分子のICAM-1,さらにTIMP-1,-2,MMP-1,MMP-3,MMP-8の各プライマーを設計しRT-PCRにより各々のcDNAを検出し、クローニングベクターに組み込んだ。それより各非放射性RNAプローブを作製し、炎症歯肉組織にてin situ hybridizationを行った。その結果、ICAM-1 mRNAの発現細胞は主として血管内皮細胞、単核細胞、線維芽細胞であり、TIMPs,MMPsは主に、線維芽細胞、単核細胞に発現していることを証明した。これらについては、さらに発現を調節しているサイトカインとの関係をより明らかにしていきたい。また、歯肉中のT細胞レセプターのレパートリーについて、免疫組織化学及びフローサイトメトリーを用いて検索することにより、歯周炎と歯肉炎でexpandしているクローンとdecreaseしているクローンに差の存在することを確認した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 久保田健彦: "Expression of mRNA for Matrix Metalloproteinase and Tissue Inhibitors of Metalloproteinase in Periodontitis-Affocted Human Gingival Tissue" Archs oral Biology. (予定). (1996)

  • [文献書誌] 中島貴子: "Biased T cell receptor Vgene usage in tissues with periodontal disease" Journal of Periodontal Research. 31. 2-10 (1996)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi