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1996 年度 実績報告書

上顎運動を指標とした新しい顎口腔系の機能評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07407055
研究機関新潟大学

研究代表者

河野 正司  新潟大学, 歯学部, 教授 (50014098)

研究分担者 土田 幸弘  新潟大学, 歯学部, 助手 (60251831)
小林 博  新潟大学, 歯学部附属病院, 講師 (00225533)
野村 修一  新潟大学, 歯学部附属病院, 助教授 (40018859)
キーワード上顎運動 / 顎機能 / 咀嚼 / 顎機能障害 / 診断 / 三次元運動解析
研究概要

これまで顎口腔系の機能運動は、咬合平面や眼耳平面など頭部においた基準平面に対する下顎の運動を測定し、これを解析することによって評価されてきた。この研究は、頭部姿勢制御に関する一連の研究から得た知見をもとに、これまで観測対象となり得なかった上顎における顎機能運動という新たな視野から顎口腔系の運動を観察することを目的として行われている。平成7年度において、この研究に対して交付された科学研究費補助金により、必要な装置の購入、設置を行い上顎運動の測定系を確立した。平成8年度には、この測定系を用いて顎機能運動時の上顎、下顎の無拘束自由運動に関する基礎的なデータの収集を行い、上顎切歯点を代表点として頭部動揺軌跡に関する解析を行った。この結果、以下のような新たな知見を得て、学術誌において報告した。
1.タッピング運動に代表される下顎のリズム性を持った垂直的な運動に対応して、上顎もまた下顎運動に同期した周期性の運動を行い、その運動範囲は下顎運動のおよそ10%であることを明らかにした。
2.咀嚼運動にみられるリズム性があり、かつ下顎が上顎に対して側方への運動性分を有する運動の場合、上顎運動にもまた側方成分が存在し、この大きさや方向は咀嚼する食品の性状によって影響を受けていることが認められた。
3.開口障害や、顎関節周囲に疼痛を持つ顎機能障害患者群においては、正常者にみられる規則性のある上顎運動とは異なった運動パターンを示し、上顎運動の解析が顎機能異常の診査、診断に有用性があることが認められた。
今後さらに解析を進めて、頭部動揺の生理学的な意義の検討と臨床応用のための有効なパラメータの検索を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 松山剛士: "咀嚼時に観察される下顎運動と協調した頭部運動" 日本顎口腔機能学会雑誌. 2巻2号. 159-165 (1996)

  • [文献書誌] 松山剛士: "タッピング運動時に観察される頭部の協調運動" 日本補綴歯科学会雑誌. 40巻3号. 535-543 (1996)

  • [文献書誌] 大竹博之: "顎機能障害症例に見られる下顎タッピング運動時の頭部運動" 日本顎口腔機能学会雑誌. 3巻2号(印刷中). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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