研究課題/領域番号 |
07407057
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研究種目 |
一般研究(A)
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研究機関 | 独協医科大学 |
研究代表者 |
藤林 孝司 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80013978)
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研究分担者 |
東 みゆき 順天堂大学, 医学部, 助手 (90255654)
塩田 芳美 獨協医科大学, 医学部, 助手
篠原 真 獨協医科大学, 医学部, 助手 (10245102)
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キーワード | 難治性口腔粘膜疾患 / シェーグレン症候群 / 口腔乾燥症 / 診断基準 / 診断の感度 / 診断の特異度 / 口腔扁平苔癬 / ベーチェット病 |
研究概要 |
本年度は、難治性口腔粘膜疾患の臨床病態を中心に研究を行った。とくにシェーグレン症候群においては、その診断基準の再検討の観点から、口腔乾燥症とシェーグレン症候群における口腔乾燥の鑑別について検討した。口腔乾燥を診断する諸検査のうち、自覚的症状のスコア化、他覚的症状のスコア化などを行うと共に、ガムテスト、サクソンテスト、唾液腺シンチグラフィー、唾液腺造影撮影、口唇腺生検病理組織所見などをとり上げ、これがシェーグレン症候群(SS)診断基準による診断のためのSensitivityとSpecificityにどのように関与しているかを検討した。その結果、口腔乾燥自覚症状の診断上のSensitivity(感度)は85.2%、Specificity(特異度)は43.9%であり、一方眼乾燥自覚症状のそれは感度75.3%、特異度43.2%であった。ガムテストで10分間10ml以下の唾液分泌低下としSSと診断する場合の感度は69.4%、特異度58.9%、Saxon testでは感度83.3%、特異度60%、唾液腺シンチグラフィーは感度96.1%、特異度57.8%であった。また唾液腺造影撮影ではStage I以上を陽性とした場合は感度86.8%、特異度95.9%といずれもかなり高く、従来のStage II以上を陽性とすると感度65.1%、特異度98.6%の値よりも特異度はわずかに低下するものの感度が大幅に改善することがわかった。また口唇腺生検の感度は89.9%、特異度は96.9%と単一の検査法としては最も高いものであった。口腔扁平苔癬やベーチェット病についても病態分析を行った。
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