研究課題/領域番号 |
07408009
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
光田 寧 京都大学, 防災研究所, 教授 (90027219)
|
研究分担者 |
藤井 健 京都産業大学, 一般教育センター, 教授 (10065807)
林 泰一 京都大学, 防災研究所, 助手 (10111981)
石川 裕彦 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60263159)
松本 勝 京都大学, 工学部, 助教授 (00026270)
桂 順治 京都大学, 防災研究所, 教授 (20034340)
|
キーワード | 台風 / 台風の気圧分布式 / 傾度風 / スーパーグラディエント風 / 強風の高度分布 / 風速と被害の関係 / モンテカルロ法 / 台風の進路予測 |
研究概要 |
本研究の目的は、台風が日本に接近してきた時点で、気象庁各観測所の観測資料及び人工衛星画像からその台風の諸特性を求め、これに過去の台風の性質及び風による被害に関する諸統計を利用して、台風の日本接近あるいは上陸後の進路及び強度の予測を行う。さらに、それに伴う風の推定値から、風による災害の程度を予測するための方法を確立することにある。 本研究グループでは、台風とその被害について長年にわたり研究しており知識の蓄積が充分にある。したがって、本研究においてもまず今日までに得られている知識を再整理し、その不足している点についての補充研究を行うこと、及び実時間的な処理を行い迅速に被害予測を行うために、気象情報を簡単に入手するための方策を確立することが初年度の目標である。 まず、台風に関する研究の補充としては、台風の気圧分布型について、指数関数型の気圧分布のパラメータを1つ増して3個とすることによって正確な表現が可能かどうかについて過去の観測データの集積から再検討を行った。その結果は最大風速半径の極端に小さいもの以外については、その効果はそれほど大きくないことがわかった(藤井・光田, 1995)。 また、台風の最大風速半径が気圧場に対応するものよりも、地表で観測される実際の風速場から求められたものが小さいということに注目し、数値シミュレーション上で確かめることを試みたが、定量的な結果を得るまでには至らなかった(光田・石川, 1996)。さらに、1991年19号台風について、計算で求めた風速と実際の建物被害の関係について推計を行い実験式を求めて、それを1990年19号台風について調べてみた(光田・藤井, 1996)。また、被害計算法の一つの試みをまとめて発表することにした(Mitsuta & Fujii, 1996)。 データ収集については、気象協会のMICOSの情報を専用回線で入手するシステムを初年度に完成することができた。
|