研究課題/領域番号 |
07408010
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平川 直弘 東北大学, 工学部, 教授 (20005391)
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研究分担者 |
松山 成男 東北大学, 工学部, 助手 (70219525)
岩崎 智彦 東北大学, 工学部, 助手 (70184869)
馬場 護 東北大学, 工学部, 助教授 (20005466)
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キーワード | 消滅処理 / 高速中性子 / 核分裂断面積 / 核分裂即発中性子スペクトル / Np-237 / Am-241 / Am-243 / バックツウバック核分裂計数管 |
研究概要 |
本年度は、東北大学工学部高速中性子実験室のダイナミトロン加速器を用いて、収量および毒性の点から消滅処理の観点から最も重要な核種である、Np-237の核分裂断面積の測定及び核分裂即発中性子エネルギースペクトルの測定を行うことを計画した。またNp-237についで重要な核種であるAm-241、Am-243の核分裂測定のための箔状サンプルを入手した。 核分裂断面積の測定においては、昨年度作成した高純度Np-237箔(〜1mg)を用いて、Li(p, n)反応によって発生させた10keV〜200KeVの中性子を用いて、10nsec以下の高時間分解能を持つ測定系を構築して、TOF法とバックツウバック核分裂計数管を使用してU-235との相対測定により実施した。その結果10〜200KeVの間のエネルギー依存核分裂断面積を5〜10%の測定精度で取得した。予備的な解析の結果では、ここで測定された結果はJENDL-3.2のデータを支持するものであった。 核分裂即発中性子の測定を平成8年度後半に実施すべく、使用承認を得たが、Np-237試料(〜20g)を輸送するための手続きに予想外に時間を要したため、入手が平成9年3月となり、測定を実施するまでに至らなかった。しかしながら、予定していた試料が入手できたことから、平成9年度前半に測定が実施できる予定である。 Am-241およびAm-243試料についてはα-スペクトロメトリーによる試料の定量を行った。その結果、入手した試料中の各目的核の量はそれぞれ、12および90μg程度であった。この量ではNp-237と同様のエネルギー領域で測定を行うことはやや難しいが、核分裂反応のしきい値以上では測定が可能であると考えられる。
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