研究課題/領域番号 |
07408025
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井原 康夫 東京大学, 医学部, 教授 (60114386)
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研究分担者 |
岩坪 威 東京大学, 薬学部, 助教授 (50223409)
山崎 恒夫 東京大学, 医学部, 助手 (80200658)
森島 真帆 東京大学, 医学部, 助手 (50204722)
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイドβ蛋白 / 髄膜 / 定量 |
研究概要 |
軽いAβの検討 これに関しては軽いAβ自体が脳をホモジナイズした結果のアーチファクトであるかどうかの検討をおこなった。その結果、重合した合成Aβは確かに比重の高い画分に分画されるが、合成Aβ線維に脳のホモジネートを加え、ホモジナイズしても比重の軽い部分に分画されることが分かった。これはAβ重合線維が膜に結合して膜の比重を持つようになったと考えられる。はじめに界面活性剤で処理をしておくとAβ重合線維は高い比重の画分に分画される。さらに脳のホモジネートを界面活性剤で始めから処理してもやはり軽い画分にAβが認められた。 脳実質におけるAβの沈着の時間経過 一般人口のおける海馬および後頭側頭回におけるAβ量をEIAで定量し、そのデータを免疫組織像と比較した。その結果、髄膜画分と異なり、実質では1)Aβはほとんどが不溶性画分に回収されること、2)髄膜画分と同様に50-70歳にかけて急激にAβの沈着量が増加すること、3)老人斑が免疫組織化学的に検出される以前からAβの生化学的な蓄積が見られること、4)免疫染色の結果に一致して海馬の方が後頭側頭回に比べてAβの量が低値であること、5)大体組織内のAβ量が500pmol/gram以上にならないと老人斑が検出されないこと、6)Aβ42が始めに沈着し、Aβ40は送れて沈着すること、が明らかとなった。
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