研究課題/領域番号 |
07408028
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
犬伏 俊郎 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 教授 (20213142)
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研究分担者 |
森川 茂廣 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 助教授 (60220042)
小玉 正智 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50079836)
半田 譲二 滋賀医科大学, 医学部, 副学長 (60025583)
小澤 和惠 滋賀医科大学, 医学部, 学長 (00026858)
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キーワード | 脳死 / ^<13>C NMR / 多重共鳴NMR / グルコース代謝 / アラニン代謝 / 代謝動態 / ステージング / 非侵襲的計測 |
研究概要 |
本年度は昨年度までに改良・構築してきた臨床用MR画像装置に独立型の勾配磁場パルス制御システムを導入し、^<13>C NMRスペクトロスコピーによる新しい脳・肝代謝機能ステージングを開発した。その結果をまとめると以下の如くになる。 1.多重共鳴機能を付備した臨床用MR画像装置の試作 新たに独立型MRコンソ-ルを導入し、既存の臨床画像用MR装置の超電導磁石を併用して、新機能を持つMR装置を開発した。本システムではRF系統に加え、勾配磁場系統も従来の装置とは独立で制御でき、高速、大容量パルスプログラマ-の機能を活用することで、高速のMR画像、スペクトロスコピーの測定が可能になった。しかも、このシステムは旧来の装置とは完全に独立したスタンドアロンの汎用MR装置として稼働する。 2.既存画像用MR装置への独立型RF系統の追加 新たに2チャンネルの他核RF系統を持つ独立したラジオ波装置を導入し、従来の装置が持つ1系統のRFチャンネルと合わせて三重共鳴法が可能となった。これにより任意の他核周波数の照射が可能になり、^1H,^<13>C、^<31>Pをはじめ、あらゆる核種での飽和移動法やデカップリングが実行できる。従って、^1Hデカップリング、及び、高感度核からのオーバーハウザ-効果により^<13>Cや^<31>Pなど低感度核のNMR信号の大幅な増強が得られ、人体における低周波数核、^<13>Cや^<15>N NMRスペクトルも測定できる様になった。 3.^<13>C、^<31>P MRスペクトロスコピーによる肝代謝機能のステージング 肝臓では、リン酸エネルギー代謝のみならずグルコースの取り込みが肝臓の機能をより直接的に反映することを明らかにした。また、アラニンを出発物質とした肝臓におけるgluconeogenesisとglycogenesisはATPレベルに支配さる。これらは肝臓機能のステージングに有効な指標として利用できる。
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