• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

モジュール置換に基づく新機能へム蛋白質分子の設計と合成

研究課題

研究課題/領域番号 07409003
研究機関京都大学

研究代表者

森島 績  京都大学, 工学研究科, 教授 (50026093)

研究分担者 石森 浩一郎  京都大学, 工学研究科, 助教授 (20192487)
キーワードモジュール / エクソンシャフリング / グロビン蛋白質
研究概要

本年度はグロビン蛋白質におけるモジュール置換のうち、グロビン間におけるモジュールM2の置換、及び一部のアミノ酸残基の欠失との組み合せによる構造、機能特性のファインチューニングを行った。モジュールM2を置換したグロビン蛋白質としては、ヘモグロビンのサブユニットのモジュールM2を置換したαβααとαβαβを発現、精製するのに成功した。αβαα、αβαβともαヘリックス含量が天然サブユニットの20%程度まで低下したことから、その蛋白質構造は大きく不安定化したと考えられた。しかし、これらのモジュール置換グロビンは天然グロビン同様、ヘムを結合することができ、四量体構造を形成した。会合特性については、αβαα、αβαβともβサブユニットとの会合が保持され、モジュールM2、モジュールM4の置換によっても会合特性の変化は観測されなかった。これの結果から、αサブユニットにおけるモジュールM2のβサブユニット型への置換は、グロビン蛋白質の安定性を大きく低下させること、また、グロビンの表面の構造を変化させ、四量体化を誘起するものの、βサブユニットとの選択的な会合特性には影響を与えないことを示している。一方、前年度の結果で得られたミオグロビン-ヘモグロビン間のモジュール置換グロビン蛋白質(αMb)の蛋白質構造の安定化を図るため、グロビン構造における高次構造形成時に立体的障害になると予測されるN末端部分のアミノ酸6残基を欠失させたαMbTを作製したところ、ヘリックス構造の回復が観測され、N末端付近のアミノ酸間の相互作用が蛋白質の高次構造形成に重要であることを実験的に示すことができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Matsui,T: "Preparation and Reaction of Myoglobin Mutants Bearing Both Proximal Cysteine Ligand and Hydrophobic Distal Cavity : Protein Models for the Active Site of P-450" Biochemistry. 35. 13118-13124 (1996)

  • [文献書誌] Nagano,S: "The Catalytic Roles of the Distal Site Asparagine-Histidine Couple in Peroxidases" Biochemistry. 35. 14251-14258 (1996)

  • [文献書誌] Tanaka,M: "The Distal Glutamic Acid As Acid-Base Catalyst in the Distal Site of Horseradish Peroxidase" Biochem.Biophys.Res.Commun. 227. 393-399 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi