研究課題/領域番号 |
07409008
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研究種目 |
一般研究(A)
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
原岡 一馬 久留米大学, 文学部, 教授 (40039178)
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研究分担者 |
中島 洋子 久留米大学, 医学部, 講師 (20279235)
野口 房子 久留米大学, 医学部, 助教授 (40268834)
古賀 照邦 久留米大学, 医学部, 助手 (10241176)
安永 悟 久留米大学, 文学部, 助教授 (60182341)
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キーワード | 生き甲斐満足度 / 生き方 / 日常生活行動 / 知的精神機能 / 知的低下 |
研究概要 |
1.生活・生き方・態度の調査 (1) 65歳以上の老人、212名の生きがい満足度を調査し、その結果を因子分析して2つの因子を見出した。その第1は安定満足感であり、第2は積極的満足感であった。この生きがい満足度は日常生活における行動や態度と関連があり、満足度の高い人ほど積極的生き方をしている傾向が見出された。 (2)知的程度の測度として「かな拾いテスト」を行い、その結果が、年齢と共に低下していることがわかった。しかし、同一年齢の人の間でも個人差が大きいことが標準偏差の大きさから見出された。 (3)また、生きがい満足度の高い人ほど知的程度が高いという傾向が有意に見られ、生活のやすらぎ度、心の張り、家族生活に役立っていると思う程度、グループ活動参加の程度などが高い者ほど知的程度が高いことがわかり、生きがい満足度が知的低下の予防に関係があることが示唆された。 2.知的精神機能の検査 知的精神機能と脳疾患の関係を調べるため、MRI検査、MMS検査を個人別に行い、年齢と精神機能の関係を調べ、年齢と海馬周囲脳室の面積が有意に関連あることを見出し、海馬の萎縮や無症候性脳血管障害が加齢に応じて進行することがわかった。また、MRI検査結果と前述の「かな拾いテスト」の結果とにある程度の相関を見出し、生理学的所見と心理学的所見に関連性があることがわかった。 3.家族から見た老人の日常生活 面積調査の結果、日常生活行動は、70歳代で大きく変化することがわかった。物忘れは65歳以前から調査する必要性のあることがわかった。 4.老人の自己意識と他者意識 これについては、現在文献的研究を行いつつあり、今後生き方や態度の研究の中で展開していく予定である。
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